短編。
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『死にたいのか?』
霧雨の夜、闇を切り裂くような日本刀は次々に悪魔を断ち切り塵にしていきました。
一瞬の出来事であったが私にはそれはとてもゆっくりな光景に見えたのです。
宙を舞いながら月のように輝く彼の銀髪はとても美しく、この世の人間ではないように見えました。
えぇ、人間ではない。
彼は悪魔。最強の悪魔で最強の人間ですから。
私の初めてのお客さんで初めての人はバージルさんでした。
_______________________
『助けてくださってありがとうございます。』
『…こんな夜に客など来ないぞ。』
どうしてわかったのでしょうか
家を追い出されて行く当てのない私はこれから売春婦になり果てようとしていました。
『私は…その…』
『いくらだ。』
『えっ…』
最強の悪魔でも人を買うのでしょうか。
いずれ朽ちゆく私の命を救ってくださった恩人に初めてを捧げるのはとても光栄だと思いました。
『お金はいりません。…先程のお礼です。』
そして私は女になりました。
『気をつけてね、早く帰ってくるのよネロ。』
世界中のどこを探してもバージルさんはもう何処にもいませんが、今ここにいる息子と私はとても幸せに暮らしています。
fin
霧雨の夜、闇を切り裂くような日本刀は次々に悪魔を断ち切り塵にしていきました。
一瞬の出来事であったが私にはそれはとてもゆっくりな光景に見えたのです。
宙を舞いながら月のように輝く彼の銀髪はとても美しく、この世の人間ではないように見えました。
えぇ、人間ではない。
彼は悪魔。最強の悪魔で最強の人間ですから。
私の初めてのお客さんで初めての人はバージルさんでした。
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『助けてくださってありがとうございます。』
『…こんな夜に客など来ないぞ。』
どうしてわかったのでしょうか
家を追い出されて行く当てのない私はこれから売春婦になり果てようとしていました。
『私は…その…』
『いくらだ。』
『えっ…』
最強の悪魔でも人を買うのでしょうか。
いずれ朽ちゆく私の命を救ってくださった恩人に初めてを捧げるのはとても光栄だと思いました。
『お金はいりません。…先程のお礼です。』
そして私は女になりました。
『気をつけてね、早く帰ってくるのよネロ。』
世界中のどこを探してもバージルさんはもう何処にもいませんが、今ここにいる息子と私はとても幸せに暮らしています。
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