ワードパレット
繋がった下肢があつい。ナカに誠人の存在を感じるたび、身体がとろとろに蕩けてくのが分かる。優しく奥を揺するように腰を擦り付けて、ゆっくりと、彼を奥深くまで咥えこんでく。
ハジメテなのに自分からこんな事――はしたない女、そう思われても構わなかった。噎せかえりそうなほど深い女の匂いと一緒に、微かな鉄錆の匂いがした。
「玲……ちゃ。そんなに俺のこと、離したくない……の?」
離したくない、の。
そう伝えるように広い背中に腕をまわして、抱きつく。きゅっと胎内を締め付けた拍子に、下腹部へ伝わる存在感。さらに縋りつこうとして、かり、と爪を立ててしまう。
「……ふっ、ほんと。猫みたいだぁね」
怖いよ。
貴方のことが好きすぎて。貴方以外の誰かを、こんなふうに想う日が来るのかと思うと。いつか、貴方無しで生きていくのかと思うと。
「玲ちゃん。ちょい激しくしていい……?」
怖いの。
いつか貴方と離れなければいけない未来が。
互いに永遠を約束できないし、したくない。だからこそ、一瞬であっても刹那の今が愛おしい。
「ごめ……俺。も、我慢できない、かも」
でも――嬉しいの。
貴方に堕ちていく瞬間に感じる痛みが、何よりも熱くて苦い。強く最奥に突き込まれた瞬間、誠人が微かに息を詰めた。大きな身体が弛緩すると、ゆっくり息を吐いて呼吸を整える。
いつになく真剣な眼差しも、慎重だった腰つきも、貫くときの体重のかけかた、乱れた吐息ひとつ。全部、私は覚えててもいいでしょ? ね――誠人。
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