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「どうしてサソリさんにアレもダメこれもダメって決められなきゃいけないの」
この日、綾はいつになく強気で反抗した。
思わず顔がピクリと動いたが、それもほんの少し。直ぐに元の無表情に戻し、綾を見る。
「あぁ?」
俺が不機嫌な声を出せば雑巾を握り締めたままのこの女は少し体を揺らしたが、また直ぐに口を開いた。
「だから。サソリさん、私の自由をほぼ全部潰してるじゃない」
「んな訳ねぇだろ」
綾の話を聞いてはいるが、手持ち無沙汰で傀儡を弄る。内容に集中しているから全く手元が何をしているかわかっていないが。これなんの部位だ。
「あるよ!だってこの前だって、私がデイダラと砂にお出かけしようとしたら、ダメだって言ったし!」
「…あー?ああ、あったなぁ…ありゃお前、デイダラに任務があったからだろーが。俺が行くのにあいつをサボらすわけねぇだろ」
そもそもあの髷、砂に出掛けるなんざふざけんな。用事ねぇだろーが。ババァに見付かったらめんどくせーんだぞ。
「む。…あと!角都さんのバイトのお手伝い行こうとしたのに無理矢理傀儡のメンテナンス手伝えとか言うし!」
「お前、角都のバイトと傀儡のメンテナンスどっちが大事だと思ってんだよ」
心底呆れた声で聞いてやると、綾は目を半開きにした。
「金になるほうに決まってんだろーがあんた馬鹿なんですか」
「あー、お前もうダメだ黙れよ傀儡にすんぞ」
寧ろなっちまえコレクションだコレクション。永久に朽ちることねぇぞ?
「やですよ。て言うか、ゼツと雑談してたのにチャクラ糸で引っ張られたと思ったら“茶ァ入れろ”とか。そもそもサソリさん飲めないじゃんなんなの馬鹿なんですか」
こいつ。
「飲めねぇわけじゃねぇ、必要性がねぇだけだ。因みにさっきから気になってたけど俺は馬鹿じゃねぇ」
「必要性ないなら茶酌み頼むんじゃねーよ!」
「雰囲気的に欲しくなんだよ。あーもーなんだお前。今日なに?なんでいつにも増して怒りっぽいんだよ生理か」
「ほんとあんた死んでくんない?さらっと言うなよ生理じゃねーよ」
「まだてめぇに殺られる程弱かねーよ。じゃあ更年期か。つーかいいから、はやくその油拭き終われよ」
「更年期でもねーよそんな歳じゃないし…つかなんでやらされてんだ!そうだよ!今日そもそも言いたかったのはこれが原因でもあるんだよ!サソリさん、自分の部品ぐらい自分で手入れしてよ!」
私にはやるべきことがあるのよ!いつまでサソリさんの部屋にいなきゃいけないのよ!
そう言って立ち上がった綾にチャクラ糸を伸ばした。
綾は見事にガクリと膝が曲がる。とりあえず後ろに引いてみれば綺麗に尻餅をついて、俺を睨みつけてくる。
「チャクラ糸ォォオオ!外せ馬鹿!なんなの!なんなんだあんたは!私は奴隷でも部下でもないんだから!」
こいつまた馬鹿って言いやがった。この女。
「帰るなら帰るでいいが、頼んだ仕事ぐらいやり終えていけ」
とりあえず、喚き散らしてうるさい女の体をこちらに向けてみた。
【いい加減気付いて下さい】
お題Aコース
了