女の子と大人達(nrt) 凍
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瑚咲はいま、しんけんなんだ。きょろきょろってまわりを見て、いいところをさがす。
とおくでじろちゃんのこえがきこえる。もうすぐ20になっちゃう。はやくかくれなきゃ。
ピンって瑚咲はおもい出した!あそこだ!いそいではしりだして、りょうりをするところへいく。
瑚咲のまえには、あのくろいおっきなオーブン。
バカリとあけて、中になんにも入ってないのを見てから、瑚咲はオーブンの中に入った。ドアはゆっくりゆっくり中からもちあげて、さいごはちょっとのみぞにゆびを入れてパチンッとしめた。
「もーいーよー!!」
できるだけおっきなこえを出した。
んふふ、じろちゃんも、ここならわからないだろー。瑚咲はいいとこを見つけていたんだよ。ここならだいじょうぶ、ぜったい見つかんないもんね。
オーブンのドアはくろいからおそとがちゃんと見えない。じっと見ても、おそとがぼんやりしててちょっとくらく見える。
じろちゃん、もう瑚咲のことさがしてるのかなあ。
おひざを立てて、お山すわりをする。足を、りょうほうの手でギュッとする。
「……じろちゃん、まだかなあ」
じろちゃん、いまどこさがしてるのかな。
オーブンの中、せまくてへんなにおいする。それにとってもくらい。まっくら。オーブンのドアがちょっとだけあかるいだけ。
「まっくら………ぅ、」
ちょっとだけ、ドアをおしてみた。なんにもうごかなくて、あかなかった。
もしかして、瑚咲、出られなくなっちゃったの?じろちゃんがあけてくれないと、おそとでれないの?
「ど、どうしよお……!」
いっかい、ばんってたたいてみたけど、手がジーンってしただけだった。
瑚咲はすわりなおした。おひざにおでこをくっつけて、ギュって目をとじた。
まっくら、せまい、しずか、出られない。
なんか、瑚咲、大蛇丸さまにあうまえみたい。やだ。
「お…ろちまる、さまぁ……っうぅぅ…」
あのときは、大蛇丸さまがきてくれた。
いまは?どうしよう。瑚咲、このままずっとオーブンの中?やだやだ、そんなのやだ。
「やぁだぁぁあ…!うっひうー………うぁぁああぁあー…ひっぐす、ぅううーぅぁあん!やだぁぁあ!!」
いっぱい瑚咲の目からなみだがポタポタおちてくる。はな水も出てきて、手でぐいってしたけどやっぱりでてくる。
オーブンの中に瑚咲のないてるこえがいっぱいになる。耳がちょっといたい。目もあついし、はなもいたい。
カチッと小さい音がした。こすってた手をとめて、ドアを見る。
ガチャリって音がして、オーブンのドアがあいた。
おそとには、じろちゃんがすわって瑚咲を見てた。
「…瑚咲…なんでこんなとこに…と言うよりどうして泣いているんだ」
「ぅっ、うぅぁぁああぁあー!じろぉちゃぁああ……!」
瑚咲がなきながらオーブンからズリズリ出て、手をまえに出したらじろちゃんがだっこしてくれた。
ぽんぽんってじろちゃんのおっきな手が瑚咲のせなかをやさしくたたいてくれた。ぎゅーってじろちゃんのくびにだきついて、ぐずぐずはな水をすする。
「どうした瑚咲」
「みーつけたっていってないよぉぉおおー…!ぅぁあー…!」
「…泣きながらも隠れ鬼は続けるんだな…」
ぽんぽんたたきながら、じろちゃんは瑚咲をだっこしたまま立ち上がった。
じろちゃんはおっきくてギュってしやすいから、だっこされてあるいてもこわくないから、すき。
うん、瑚咲もうこわくない。
「瑚咲、みーつけた。これでいいか?」
じろちゃんが瑚咲を見つけてくれた。
瑚咲はもうぜったいぜったい、オーブンなんかに入らない。
「ぐす……つぎ、じろちゃん、かくれる…のよー…」
「ああ、わかった」
(じろちゃんみっけ!おしりはみ出てるのよー!)
(…やはりベッドの下は無謀だったか)