女の子と大人達(nrt) 凍
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きょうは、かりんちゃんがいないからおべんきょうはなし。たゆやもいないからしゅぎょーもなし。やったねー。でもねえ、瑚咲ちょっとさみしいよ、あえないから。
大蛇丸さまとカブトさまは、おはようございますっていって、あさごはんをいっしょにたべて、バイバイした。大蛇丸さまもカブトさまもきょうはお出かけしなきゃいけないんだってー。夕方にはかえってくるっていってた。
ひまだから、ぺたぺたとあるいてたら、ちょっとひろくてきれいなおにわを見つけた。
「わー!」
ドアをあけて、おにわにはしった。
ちょっとチクチクする草と、すみっこのほうに白いお花。おくにはおっきな木がある。
ダーッてはしって、まん中くらいで、ぽんってジャンプしてからねころんだ。草のにおいがする。それで、よこにコロコロしてったら、ぼすって瑚咲のからだが止まった。なにかにあたった。つぶってた目をあけて見ると、足。
上を見上げたらお日さまがきょうはちょっとだけおかおを出してた。お日さまがキラキラしておかおが見えない。
ジーッと上を見てたら、ためいきした。
「…何をやっている」
このこえしってるー。
ガバッとおき上がって、目のまえの白いおようふくをギューッてつかんでひっぱった。
「きみまろ!なにしてるのよー?」
「それ、僕が聞いたんだよ瑚咲」
きみまろは、きょうも赤いまゆげだ。まるくて赤くてチョンってしててかわいいからこれはすき。あと、きょうもきみまろはネブソクらしい。なんでネブソクってわかるのかは、きみまろの目の下にクマがあるからなんだって。
カブトさまが「寝不足だと目の下が黒くなって隈になるんだ」っていってたから。ネブソクはよる、ちゃんとねむれないことなんだって。あと、なんかカブトさまが「君麻呂には血管拡張の薬も投与してるから必要以上に血管が広くなる。原因の一つかもね。それに皮膚の薄い子だから隈になりやすいのさ」っていってた。
ながくてむずかしくてよくわかんなかったから、とりあえず「ふーん」っていっといた。
きみまろは、瑚咲の手くびをつかんで、おようふくからはなした。それからしゃがんで、瑚咲の目をジーッと見てきた。きみまろはなにかんがえてるかわかんない。
「きょうはねー、ひまだったのよ?きーまろ、あそぼ!」
「……遊ぶって」
「きーまろ、なんかして!ゆびバーンってして!ビューン!」
きみまろは、ほねがとび出るんだ。
ほねなくなったら、グニャグニャにならないのかなぁ。たこさんみたいに。きみまろは、へんだなあ。
あ、きみまろはすぐにほねがムクムクポンッて生えてくるのかもしれない。
「すごーい!」
「何が?僕まだ何もしてない。…というかなんでしなきゃいけないんだ」
「ゆーびー!」
「……」
きみまろは、瑚咲のかたのむこうをゆびさした。ふりむくと木がある。
それから、耳のよこからパキッて音がして、すぐに木になにかがあたった。いそいで木にはしると、木の体に小さい白い、きみまろのほねが入ってた。
「きゃー!すごいーよー!きみまろすごいねぇ!もっかいするぜよー」
「……また鬼童丸の真似か」
ゆらーっときみまろは立ち上がって、すぐに手をまえにだした。もいっこ、すぐとなりにあながあく。
そのあなをゆびでコリコリして、中にあったちっさいほねをとった。
それをもってきみまろのそばへいき、きみまろのだらりとしてるうでをつかんで、もち上げる。もうゆびの先っちょはピンってしてた。
「んー、へんなの。ねぇきーまろ、ほかは?瑚咲あきたのよー」
きみまろはちょっとだまってから、ゆっくり瑚咲から五ほ、うしろへいった。瑚咲は、んー?ってくびをよこにたおした。
きみまろは、上のおようふくをぬいで、いんをくんだ。瑚咲が見たことない、いん。
すると、パキパキメキメキ、ミシミシって音がして、きみまろのからだからいっぱいのほねが、ビャアって出た!
「やー!!きもちわるいー!こわいー!なにそれやーだー!いたいいたいじゃないのー?!」
「…僕の第二形態だ。骨は硬く出来るから盾にも矛にもなる。合理的で素晴らしい力だろう」
「うぅー…それも、か、か、かゆ、かく?……かいや一ぞくのケッケーゲンカイ?」
「かぐやだ」
「かぐや!ぐやぐやーぐやぜよー!」
きみまろのとこへいく。
とちゅうで木のぼう見つけたからひろった。これできみまろのほねたたいたら音なるかなあ。
左こんが「骨は音が出るんだぜ?ドレミファソラシド奏でられんだって知ってたか?」とかいってたから、きみまろでやってみる。
ちかよって、おなかから出てるふといほねをカンってしてから、下へそのまんま木のぼうをガーってした。でもぜんぶおんなじ音にきこえた。
左こんうそつき。でもあれは、あほのうこんだったかもしれない。
おかおいっしょだし瑚咲どっちかわかんなかったし。ぷー。
「…瑚咲」
きみまろが瑚咲をよんだけど、おかおを見上げたら、ためいきしただけだった。みんなためいきばっかりねえ。しあわせバイバイするんだよ。
くるりときみまろのうしろへいってみた。
「うおー!!」
「何だ」
「しっぽー!!しっぽっぽー!!」
きみまろのおしりから、ほねのしっぽが出てる!すごいー!
木のぼうでチョンチョンしてから、コンってたたくと、木のぼうがはねかえった。
「きーまろ!のれる?のっていい!?」
「…乗れるかどうか、僕が知るわけないだろ」
またがって、ぽすんってしっぽのちょっとういてるとこにすわってみた。
かたくてガチガチしててゴリゴリするしいたい!
すぐにおりて、しっぽのよこに立った。むーっとしてほねしっぽを見る。
「きみまろ、おしりいたい?しっぽいたい?」
「痛みはない」
「ふーん」
「お前、興味ないだろ」
ほねしっぽの先のほう、じめんにくたってなってるとこへあるいてから、もっかいじーっと見る。
ふりふりってしっぽの先っちょがちっちゃくうごいた。
ぽいって、木のぼうをしてから、すぐにそれをつかんだ。
「?!、おい、瑚咲」
「しっぽ、とったぜよー!」
ぐいってつなひきみたいにひっぱった。
ちょっと瑚咲の手にきみまろのほねしっぽがささっていたかった。でも足をふんばって、ぐいーってひっぱる。しっぽ、瑚咲もほしい。
「やめろ瑚咲」
しっぽはいきなり、おしりのほうからうごいて、もち上がった。しっぽの先っちょがくるんってして、瑚咲のからだにぐるぐるしてきた。
それから、きみまろのしっぽは、瑚咲をきみまろのまえへぽいってすてた。しっぽはもとにもどって、きみまろはせいざをした。
「瑚咲」
「?、あい」
瑚咲もきみまろとおんなじように、せいざしてみた。草がチクチクする。
でもがまんしてじっときみまろを見る。なんにもしゃべってくれなかったけど、やっときみまろはしゃべった。
「…人の尻尾を引っ張ってはいけない」
「なんで?」
すごくこわいおかおと、ひくいこえでいったきみまろは、への字口になった。むーっとしてる。
「何でって…倫理的に、道徳的に、他人の嫌がることはしてはいけない。それに尾の骨は尾てい骨から脊髄背骨へと繋がっている。ずるりと引き抜かれる感じになって気持ちが悪い」
「ふーん」
「瑚咲、真面目に聞け」
「だってながい!わかんない!」
ぷーってすると、きみまろはまたためいきした。
きみまろ、ためいきするからネブソクなんだきっと。でもきみまろはいつもおねぼうさんだ。きみまろいっつもねてるもん。
「要するにだ、…瑚咲が嫌だと思うことを人にするな、ということだ」
わかったな?ってきみまろが瑚咲のおかおにむけて、ゆびをむけてきたから、コクリとあたまをたてにふっといた。
(でも瑚咲しってるよ。きみまろ、たまにたゆやたちにころすとかいやなこといってるの!)
(それとこれとは話が別だ。さっきの教訓も時と場合による)
(えええー!へんなの!)
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このシリーズの矛盾点は、犯罪者や正義に追われる側が、小さい女の子に説教かましたり世の道徳性を説くところです。いやなことするなって、君麻呂に言われたくない\(^o^)/