男子誕生日で花言葉(アカセカ) 2017/07了
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いらいら、いらいら。
どうしたの、と聞いてみてもキミはいらいらしたまま「別に。なんにもない」なんて。
困ったなぁ。
もうすぐ仕事だっていうのに、キミがそのままなら気懸かりで仕事に専念できないよ。ミスして太子に怒られちゃうなこれは。ああ、困った。
……ちらり。
やばい、まだいらいら、ていうかさっきよりひどくなってる?
今回はなにしたかなあ、俺。
「ねえ、どうしてそうカリカリしてるの?言わなきゃわかんないって」
「…言ってもわからない。それに、私の態度なんてあからさまなんだから、普通気付くでしょう?私が機嫌悪くなった瞬間とか!思い返せば」
おおっと、火に油注いだ感じ?
しまったなあ…何処で踏み間違えたんだろう。
千香子ちゃんの腹が立つところって言うと、お気に入りのお菓子の在庫切れ、話がかみ合わないとき、俺が仕事仕事で忙しくしているとき、意図を察せない時、好きじゃない同僚から何か頼みごとをされたとき…基本的に心のゆとりが狭い千香子ちゃんは、わりとすぐにイライラしてる。
けどこれも、俺の前だけなんだよね。
不思議。
千香子ちゃんの友達からは、千香子ちゃんの評判が俺とはがらりと変わる。
穏やか、怒らない人、気遣いさん、社交的、説明上手…おっかしいなあ。
俺といる時と大分違うし。
もうなんか、俺の事嫌いだからわざとそんな態度取られてるのかな、なんて思っちゃったときもあったけど、実は違うってわかったから問題なし。
千香子ちゃんは、わりと俺といる時のが素で、友達の前が「みんなの千香子ちゃん像」を演じているって知ったから。
けれどこうも察せよ雰囲気全開でいらいらされると、俺も困っちゃうわけで。
というか、やば、時間!
「ねえ、千香子ちゃん、俺本当に時間やばいし、遅刻したら太子に殺される…!ごめんね。今日は絶対早く帰ってくるから!」
「……」
無言で送り出された俺はひたすらに足を動かして宮へ急いだ。
じとりとしたキミの視線が未だに僕の背中に突き刺さっているようで、しくしくと体の内が痛んだ気がした。
【何に苛立っているのか予想はできるけど、キミの不機嫌は僕を苦しめるから(考えたくない)】