ルフィ(op)【手】でお題 2013了
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*終始スナック菓子程度にサクサク読んでください。サクサク進みます。SSSです。
今日の航海は夏島付近で暑い。
騒がしい組は甲板で水遊び、ナミは先日立ち寄った島で買った海図を見ていたし、ロビンやゾロ、サンジさんはいつも通り各々好きなことをしている。
私は一人、アクアリウムバーで暑さから避難していた。さっきサンジさんに貰ったスムージーをカウンターに置いて、水槽を眺める。しゃがみ込んでユラユラと泳ぐ極彩色の魚を見つめていると、自分も海の中にいるみたいだ。
ふと、水槽に影が掛かった。
どうせクルーだ。用事があれば声をかけるだろう。
「見つけた」
聞こえた声に、顔を上げれば、水が降ってきた。
「っい!」
ガードも出来なかった顔に水は直撃し、あろうことか鼻にまで入った。
ツーンとした痛みが鼻奥に広がり、自然に込み上げた涙で視界がぼやける。涙目のまま相手を睨みつけても、動じた様子は皆無。
それどころか、声を上げて笑っている。
「しんじらんない」
「ししし!気持ちーだろ!」
「鼻に入った…!」
ルフィの手に収まっているのは、アヒル型の水鉄砲。それを見て更にげんなりした。
あんな可愛らしいものに私は奇襲をかけられた挙げ句、鼻に水という痛みまでくらわされたのか。死にたい。
「かっちょいーだろ!ドリアン一号だ!」
「なにその名前」
フランキーに作ってもらったんだ!なんて嬉しそうに言うルフィに、目を細める。
ドリアンて、フランキーもルフィもほんとに馬鹿じゃない。呆れてため息をつくが、結局は許す私がいるのを目の前の船長はよく知っている。
何をすれば、私が笑うかも。
普段はおちゃらけて馬鹿ばっかしているくせに、腹の中ではちゃんと考えている。大事な、重要な場面では仲間を第一に考えるいい船長。普段の馬鹿キャラのせいであまり知られてないが。
「アンナ?」
「…はぁ」
「んだよ、ため息つくなよな」
ルフィは頬に手を伸ばし、一撫でしてから横に引っ張った。
手加減して、柔らかく。
「笑えよ」
そう言って、優しい笑顔を向けてくれた。
ほら、こういう時たまする男の顔に酷くクラクラしそう。これもルフィはわかってやっている。質が悪い。
「……ルフィの猫かぶり」
「猫かぶってねェよ。確信犯って奴だ」
「もっと悪い」
「仕方ねェよ。アンナが好きだからな」
私の頭を数回撫でて、太陽のような眩しい笑顔を向けられ、今度こそ本当に眩暈がした。
【頭をなでる】
お題先確かに恋だった
今日の航海は夏島付近で暑い。
騒がしい組は甲板で水遊び、ナミは先日立ち寄った島で買った海図を見ていたし、ロビンやゾロ、サンジさんはいつも通り各々好きなことをしている。
私は一人、アクアリウムバーで暑さから避難していた。さっきサンジさんに貰ったスムージーをカウンターに置いて、水槽を眺める。しゃがみ込んでユラユラと泳ぐ極彩色の魚を見つめていると、自分も海の中にいるみたいだ。
ふと、水槽に影が掛かった。
どうせクルーだ。用事があれば声をかけるだろう。
「見つけた」
聞こえた声に、顔を上げれば、水が降ってきた。
「っい!」
ガードも出来なかった顔に水は直撃し、あろうことか鼻にまで入った。
ツーンとした痛みが鼻奥に広がり、自然に込み上げた涙で視界がぼやける。涙目のまま相手を睨みつけても、動じた様子は皆無。
それどころか、声を上げて笑っている。
「しんじらんない」
「ししし!気持ちーだろ!」
「鼻に入った…!」
ルフィの手に収まっているのは、アヒル型の水鉄砲。それを見て更にげんなりした。
あんな可愛らしいものに私は奇襲をかけられた挙げ句、鼻に水という痛みまでくらわされたのか。死にたい。
「かっちょいーだろ!ドリアン一号だ!」
「なにその名前」
フランキーに作ってもらったんだ!なんて嬉しそうに言うルフィに、目を細める。
ドリアンて、フランキーもルフィもほんとに馬鹿じゃない。呆れてため息をつくが、結局は許す私がいるのを目の前の船長はよく知っている。
何をすれば、私が笑うかも。
普段はおちゃらけて馬鹿ばっかしているくせに、腹の中ではちゃんと考えている。大事な、重要な場面では仲間を第一に考えるいい船長。普段の馬鹿キャラのせいであまり知られてないが。
「アンナ?」
「…はぁ」
「んだよ、ため息つくなよな」
ルフィは頬に手を伸ばし、一撫でしてから横に引っ張った。
手加減して、柔らかく。
「笑えよ」
そう言って、優しい笑顔を向けてくれた。
ほら、こういう時たまする男の顔に酷くクラクラしそう。これもルフィはわかってやっている。質が悪い。
「……ルフィの猫かぶり」
「猫かぶってねェよ。確信犯って奴だ」
「もっと悪い」
「仕方ねェよ。アンナが好きだからな」
私の頭を数回撫でて、太陽のような眩しい笑顔を向けられ、今度こそ本当に眩暈がした。
【頭をなでる】
お題先確かに恋だった