キバ(nrt) 2013/10了
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
きっと明日は目が腫れるだろうと思った。
それほどまでに泣きはらしてしまった。
キバへ思いを伝えてしまえば、後から後から止め処なく流れ落ちる涙に、どうしようもなくなった。
私の告白から、キバはニヤリと笑ったと思えば、突然私をかき抱いたのだ。
掴まれていた腕を引かれ、私の顔はキバの肩へぶつかり、後頭部にはキバの左手が回った。
「おう。さっき気付いた」
「な、に…」
「最初は、俺の同期の誰かと付き合い始めたから、俺と離れたのかと思った。だってアイツ等紹介してすぐくらいから朝来なくなったし」
キバの腕に閉じこめられたまま、聞こえた内容はキバの気持ち。
ぜんぜん解らなかったキバの思い。
聞き逃すまいと、鼻を啜るのを必死に止めて耳を澄ます。
「ナルトとは仲良さげだし、いのとも。だからナルトかシカマルか、それともそれ経由で他のって思った。シノはねーし、サスケもねーと思ったけど。俺も大概バカだからよー…のぞみの事好きだって気付いたのが遅くってよ」
びくり、と肩が揺れたのがわかった。
待って、今、待って。
がらん、と大きな音がした。
私の手からペットボトルが落ちていった。
「キ、バ、今」
「あ?…あー、俺、のぞみのこと好きだったんだよ。いつからかは知らねーけど、気付いたのはお前の店行ったその日の夜だな」
ああ、もう、頭が追いつかない。
じゃあ、なに、私は、私達は。
「遠かったんだ…もっとちゃんと、会話してれば良かった。もっと早くに、伝えておけば楽だったんだ…」
ぐすり、と鼻を一つ啜る。
無理矢理ぶつけられたキバの肩へ、私から額をすり付ける。右手が、腕を放して、私の背中へ回った。
ぎゅうっとキバが力強く抱き締めてくる。
「あー…やっべ。なんか、すげー幸せかも、俺」
その言葉に、ひひ、と笑いが漏れる。
そして頷き、私も幸せだと言って腰へ手を回した。
「キバー…」
「あ?」
「これからも宜しくねー…」
「おお」
(俺、かなり嫉妬深いって解ったから、覚えておけよー)
(え)
了