3話:はじめてジム戦やりました。

「……おきなわのうみ、めんそーれー…………」


「ノゾミが壊れたぞ!?」


「ノンたんが壊れてるのはいつもの事でしよ」


あぁ、そうだとも。
ノンたんは最初から壊れてるんだ。


それに『どうしてだよ』が『沖縄の海、めんそーれ』に変わっただけじゃん。

根本は何も変わっちゃいない。


ジニアは何か言いたそうにいつもの困り顔で俺を見ていたが、今はポケモンバトルに集中集中!


俺は更にヒメに指示を飛ばす。



「ヒメ!ノンたんをぶん投げろ!!」


「「「まだやるのか!?」」」


ケイツ、ウオズ、ジニアの3人の声が重なる。
3人の困り顔をよそに、俺の顔が笑みに歪むのが分かる。



──やっぱりそこは期待に応えないと、だろ?




「イヌヌ…………ワーーーーーンッ!!」


「「ノゾミィィィィィィィィィ!!」」

「我が女王ォォォォォォォォォ!!」


ヒメはノンたんの足を咥えたままその場で大回転。
回転しながら加速し、ヒメを中心に竜巻が起こる。

更にはノンたんの体にヒメから発せられた電気エネルギーが纏われる。


臨界点を突破寸前までエネルギーが蓄積されると、ヒメはミミッキュ目掛けてノンたんをぶん投げた。




「これが俺たちの合体技パート2!!


“必殺のノゾミサイル”ゥゥゥゥゥゥゥ!!」


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「ゲッ…………!」


電撃を纏ったノンた……ノゾミサイルは音速を超え、ミミッキュに肉薄。

ノゾミラクルハンマーこそ、ノーマルタイプの技として認識されたが、電撃を纏うことでノゾミサイルはでんきタイプの技として認識されるはずだ。



これで………俺たちの勝ちだ!!!




「………だから、それわざとやってない?ミミッキュ」



「ケケッ………!」



しかし、ヒメが放ったノゾミサイルは、ミミッキュの黒い腕により弾き飛ばされてしまった。


そして弾かれたノゾミサイルは公園のゴミ箱に叩き落とされる。

その衝撃でノンたんのスカートがめくれあがり、排泄物で汚れたくまさんの絵柄の下着が丸見えとなった。


なんと哀れな、希望の担い手(笑)。


でも………………。




「……………わざとやってたのバレてたか☆」



「「「「当たり前じゃん」」」」
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