3話:はじめてジム戦やりました。

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「………うまかった~」


夕暮れがナカムラシティを染める頃。

あれから俺とジニア、ノエル、それからケイツとウオズの五人でナカムラシティの焼き肉屋に行き、夕食を済ませた。

焼き肉なんて久しぶりだったからいくらでも食べられた。



しかし……気になることがひとつ。


ポケモンの世界の人間たちって何食べてるんだろう?

やっぱりポケモン……なんだよな。


比較的最近出たポケモンの『カマスジョー』なんかはしっかりと図鑑に『その身は驚くほど美味しいらしい』と書かれてはいるけど、今回の焼き肉はやっぱり牛のポケモンである『ミルタンク』とかを捌いたのか?アイツ乳牛だろうけど。


………うーん、考えるのはやめとこ。普通にうまかったし。



「ねぇ、ケイツにウオズさん。

また、ポケモンバトルやろうぜ」



「あぁ、もちろんだとも。

私たちは同じポケモンを愛する者同士だからね」


「ふっ……今度は負けんぞ?」


俺はケイツとウオズと握手をかわす。

なんと爽やかなポケモントレーナーだろうか。

俺、もうこの世界でポケモントレーナーとして一生を過ごしてもいいかも。



…………なーんてうまい具合に行かないのが現実だ。



これでポケモンセンターに帰れば、今日もいい1日だったで終わるはずなのに。







「「「はーっはっはっはっはっ!!」」」


「!?」


突如として響き渡る笑い声。

声がする方を向いてみれば、夕陽を背にした三人の人影が見えた。



あー…………またあいつらか。




「誰なんだお前たち!」


ここでケイツくん、奴らに格好のネタを与えてしまった。

ケイツが真っ直ぐな性格なのは分かった。


でも奴らにネタを与えるのはまずいんだよなぁ。


色々とめんどくさいし…………。




「なんだかんだと聞かれたら!」


「普通は答えないけど!」


「「出血大サービスで答えてあげるのが世の情け!!」」


「「「「「…………」」」」」


あー、相変わらず清々しいレベルで狂ってる。

ノンたんとユーキド博士もお察しレベルだったけど、まさかこいつらとは定期的に戦うことになるのだろうか………。




「凄い!時代!未来!

白き世界に咲き誇る悪の華!リオ!」

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「最高最善!最大最強!

黒き世界に下す鉄槌!クルス!」

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「ぎ……ギンギンギラギラギャラクシー

灰色の宇宙が求めるファンタジー………

…………ミミッキュ仮面……」

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「祝えっ!世界を統べるイタダキ団の我らには!」


「ラビアンローズ!薔薇色の明日が待っているっ!!」


「……………きゅーー…………」



「「「「………………」」」」



「お兄ちゃんの服、かわいー」



「「「「え!?」」」」



相変わらずノリノリのクルスさんとリオ、棒読みのジ……ミミッキュ仮面。

本当に意味わかんない。


もう、いいじゃん。



もうこれで1日終わりでいいじゃん!!


ていうかクルスさんの格好に誰かツッコめよ!!
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