2話:希望の担い手(笑)が人間辞めてました。

「しかたねー……」


ジニアとノエルはポケモンたちをモンスターボールに戻す。

ジニアは三匹とも戻すのだが、ノエルはいうと………



「ぽぽぽ………」


水色と黄色のチョウチンアンコウのようなポケモン、チョンチー。


何故かノエルはチョンチーだけはボールに戻さない。


ちなみに、チョンチーの体には3つほど風船が巻きつけてある。

ゲームにも『ふうせん』というアイテムがあるのだが、風船によって体を浮かせることでじめんタイプのわざを受け付けなくなるといったものだが、じめんタイプ以外の攻撃技を受けると割れてしまう。


このノエルのチョンチーに巻きつけてある風船もこのアイテムなのだろう。



風船でプカプカ浮かんでいるチョンチーはそのまま空中を泳ぐようにフワフワとどこかに向かっていく。



「まてまて~~~」


ノエルは、はしゃぎながらチョンチーを追いかける。

この大きな会社でノエルとチョンチーはおいかけっこをしたいのだろう。


こうしてノエルとチョンチーのおいかけっこが始まった。



………………って!呑気に説明してる場合じゃない!
絶対ヤバいやつだろコレ!!



「の、のえるん!?」


「お前らが待て!!」


「はぁ………」


ミチノリ社長がため息をつくなか、俺とジニアはノエルを追いかけることとなった。


一見若く見えるジニアも中身は中年親父。

この広い建物をノンストップで駆け回る体力は……………




「………あるからな?そして中年言うな」


やっぱりこの人には俺の考えなどお見通しか。

ていうかRe:BUILDのボスやってるし俺より動けるんだった。失礼失礼。



こうして、俺とジニアはノエルとチョンチーを捕まえるべく走り出すのだった。



ちなみにこのあとノエルとチョンチーは、お父様により無事捕獲され、戻ってきましたとさ。








………え、俺?



俺は体力が持たなくて早々にリタイアしたよ。
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