2話:希望の担い手(笑)が人間辞めてました。

「あっ、社長さんっ!お疲れさまです!」


リクニシさんのモノズ………『ものづけんし』はミチノリ社長に気づくと挨拶をした。


モノズは粗暴なポケモンと聞いていたが、普通に礼儀正しいじゃないか。


これもトレーナーの教育がちゃんとしている証拠、といったところか。



「またリクニシのところから抜け出したの?」


「リクニシさんには申し訳ないけど、やっぱり歌いたくて………」


「また心配するよー?」


「はぁーい………」


モノズと会話するミチノリ社長。

…………あれ?なんかおかしくね?


さっきからなんかおかしくね?



なんで………なんでポケモンが人の言葉話してんの?


いや確かにロトムとかアニメに出てくる『ロケット団のニャース』とか伝説のポケモンとかは喋ってたよ?


でも、モノズってそういう類いのやつじゃないじゃん!




だから…………




「キィィィェェァァァァァァ!

シャベッタァァァァァァァァァァァ!!」



………こうなる訳で。


あれ?ていうか叫んだの俺だけ?




「あぁ、落ち着いて。

これはね……ものづけんしの首もとについてるでしょ。

これが『ポケリンガル』です」


ミチノリ社長は苦笑いしながら種明かししてくれる。

モノズの首についたモンスターボール型のアイテム。これがポケモンの言葉を人間の言葉に翻訳してくれる『ポケリンガル』なるアイテムらしい。



………ってこんなんだっけ!?バウリンガルって!

こんなコナン君の蝶ネクタイみたいなレベルの代物だっけ!?


か………かがくのちからってすげー!!
11/24ページ
スキ