「やぁ！君のワンパチ変わった色をしているね！いろちがいかな？」


しばらく頭をフル回転させて考えているとガタイのいい男が話しかけてきた。


その背中には山登り用のバックパック。


いわゆるやまおとこ……このゲームのNPC……ノンプレイアブルキャラクターであろうか。




「いや…………ワンパチじゃあねーんだけど…………」


「もしポケモンのことや旅のことで分からないことがあれば、ユーキド博士の研究所を訪ねるといいよ！」


あー………あのアホンダラゲームマスター、この世界ではユーキド博士で通す気だったんだ………。

俺はどんな顔をしていいのやら。

きっと今、変な顔してるんだろうな。



「あ、ありがとうございます………ちなみにここはどこで、ユーキド博士の研究所どこですか？」


「ここはコドータウン！

そしてユーキド博士の研究所はそこだよ！」　

俺の質問に対して、やまおとこはすぐそこの建物を指差す。


しかし………コドータウンってそのままだな！！

そしてユーキド博士の研究所ちっか！！！


ほんっとすぐそこ！！



まぁ………毎回博士の研究所って主人公の家の近くだったけどさ。

しかも大体主人公とライバルの家と研究所しかない町だけどさ。


まぁ、いいや。とりあえず勇騎さんに会わなきゃ。




「あ、ありがとうございます…………」


俺はやまおとこに会釈すると、電気ネズミと戯れているヒメを抱き抱え、やまおとこが指差した建物………名付けるなら『ユーキド研究所』だろうか。


俺とヒメはユーキド研究所の前に立つとそのドアの前に立った。