2話:希望の担い手(笑)が人間辞めてました。
──ナカムラシティ。
DEBONエンタープライズ本社ビル。
これまでの田舎町を思わせる町から一転、
巨大なビルが立ち並び時計台や様々な店などが集まる街。
俺達は研究員・リクニシさんに連れられ、そんなビルの中でも一際巨大なビル………DEBONエンタープライズの本社にやって来た。
ここに来るまでの途中も、この近代的でオシャレな本社ビルの中に入ってからもたくさんのポケモンたちと出会った。
なるほど、流石はポケモンの世界だ。
火の中、水の中、草の中、森の中、土の中、雲の中、あの子のスカートの中。
本当に、どこにでもポケモンがいるわけだ。
「すごいね………」
俺の隣のノエルがエレベーターに乗りながら、窓から下の階にいるポケモンたちを眺める。
無論、ノエルがはしゃいで勝手にどこかにいかないようにノエルとは手を繋いでいるのだが………やっぱりまだ慣れないかなぁ。
「う、うん……すごいよなぁ」
現に俺はありきたりの応対しか出来なくて。
でもなんか……何もなければ本当に楽しい。
「………着きましたよ、最上階です」
やがてエレベーターは最上階につき、扉が開く。
そして3人でエレベーターを降り、廊下を歩いていくと社長室と思われる部屋のドアが。
「……社長、お見えになりました」
「入ってください」
リクニシさんは二度ドアをノックをすると、聞き覚えのある声が聞こえてくる。
少女のように高めの声だが、少年の声………。
俺や勇騎さんの仲間とも、ジニアたちRe:BUILDとも違う“第三勢力”………。
その声を聞いたノエルが怯えたかのように俺にしがみついていることからも分かる。
この声は………奴だ。
「失礼します」
リクニシさんが扉を開き、導かれるようにして俺たちも社長室へと入る。
無論、俺はいつでも対応できるように構える。
ある意味ではジニアより危険な男だからな。
「ようこそいらっしゃいました。
私がDEBONエンタープライズ代表取締役社長…………
…………ミチノリです」
───やっぱりか。
ジニアですらこのゲーム世界に巻き込まれていたから、もしかしてと思ったが。
そう………俺たちがジニアたちとは別に争ってきた相手。
ノエルの命を狙う“死神”。
少女と見紛うような美貌を持つ童顔の男。
『松本 道紀(まつもと みちのり)』。
──今はDEBONエンタープライズ代表取締役社長ミチノリと言うべきか。
俺たちが警戒する中、彼は癖っ毛ぎみの茶髪を弄るのをやめると屈託のない笑顔を見せるのであった。
DEBONエンタープライズ本社ビル。
これまでの田舎町を思わせる町から一転、
巨大なビルが立ち並び時計台や様々な店などが集まる街。
俺達は研究員・リクニシさんに連れられ、そんなビルの中でも一際巨大なビル………DEBONエンタープライズの本社にやって来た。
ここに来るまでの途中も、この近代的でオシャレな本社ビルの中に入ってからもたくさんのポケモンたちと出会った。
なるほど、流石はポケモンの世界だ。
火の中、水の中、草の中、森の中、土の中、雲の中、あの子のスカートの中。
本当に、どこにでもポケモンがいるわけだ。
「すごいね………」
俺の隣のノエルがエレベーターに乗りながら、窓から下の階にいるポケモンたちを眺める。
無論、ノエルがはしゃいで勝手にどこかにいかないようにノエルとは手を繋いでいるのだが………やっぱりまだ慣れないかなぁ。
「う、うん……すごいよなぁ」
現に俺はありきたりの応対しか出来なくて。
でもなんか……何もなければ本当に楽しい。
「………着きましたよ、最上階です」
やがてエレベーターは最上階につき、扉が開く。
そして3人でエレベーターを降り、廊下を歩いていくと社長室と思われる部屋のドアが。
「……社長、お見えになりました」
「入ってください」
リクニシさんは二度ドアをノックをすると、聞き覚えのある声が聞こえてくる。
少女のように高めの声だが、少年の声………。
俺や勇騎さんの仲間とも、ジニアたちRe:BUILDとも違う“第三勢力”………。
その声を聞いたノエルが怯えたかのように俺にしがみついていることからも分かる。
この声は………奴だ。
「失礼します」
リクニシさんが扉を開き、導かれるようにして俺たちも社長室へと入る。
無論、俺はいつでも対応できるように構える。
ある意味ではジニアより危険な男だからな。
「ようこそいらっしゃいました。
私がDEBONエンタープライズ代表取締役社長…………
…………ミチノリです」
───やっぱりか。
ジニアですらこのゲーム世界に巻き込まれていたから、もしかしてと思ったが。
そう………俺たちがジニアたちとは別に争ってきた相手。
ノエルの命を狙う“死神”。
少女と見紛うような美貌を持つ童顔の男。
『松本 道紀(まつもと みちのり)』。
──今はDEBONエンタープライズ代表取締役社長ミチノリと言うべきか。
俺たちが警戒する中、彼は癖っ毛ぎみの茶髪を弄るのをやめると屈託のない笑顔を見せるのであった。