1話:ポケモンの世界になりました。
「うげっ……気持ち悪っ」
「だから言ったんだよ、俺は食べないって………」
慌てておいしいみずでうがいするジニアに呆れつつ、俺はポケモン図鑑の捜索を続ける。
たしかに勇騎さんの………いや、ヒューマンのダシは美味い。意識が次元を超えるレベルで。
俺がはじめて食べたのは和風ラーメンだった。
勇騎さんが振る舞ったという体で、ここにはいない俺たちの仲間……神崎さんが俺に食べさせたんだっけ。
あの時は涙が出るくらい旨かったけど、茹でられている勇騎さんを見て絶望したのは記憶に新しい。
それから2回目にそれを堪能したのは神崎さんの上司……というか神崎さんが所属する会社『ガンバライジング社』の社長さんだったっけ。
あの人はたしか……ヒューマンのダシで作った味噌汁を飲んだんだよな。
あの時は白包丁がどうだとか、黒包丁がどうだとかで大変だったけど、鍋で茹でられている勇騎さんをみたらそんなことどうでもよくなった。
3回目にダシを堪能したのはノンたん……ノゾミ・ナカムラとその友人、セッテ・クロハラ………それから俺たちの仲間ほぼ全員だ。
あの時は元旦ということもあり、神崎さんがお雑煮を振る舞ってくれた。
そしてダシに使われていたのがヒューマンのダシだ。
ノンたんもあまりの旨さに昇天しかけていたが、勇騎さんが鍋の中で歌っていたのを聞いて、ノンたんだけは茹でられている勇騎さんの姿を見ているのだ。
あの時のノンたんの『この世が終わったような顔』は忘れられない。
………ていうかあの時、お雑煮を何杯もおかわりしていたセッテはこの事実を知らないんだよな……。
まぁ知らぬが仏っていうしな。黙っとこー☆
「………ったく………!」
うがいを終えたジニアがこちらに戻ってくる。
DVDはまだ再生されており、今度はユーキド博士の顔がドアップで再生される。
『………さて。この私、ユーキド博士のヒュー饅頭は美味しかっただろう?フフフ………
完食してくれた君たちにポケモン図鑑を進呈しよう!
ポケモン図鑑はDVDプレイヤー下の引き出しに入っている!』
「マジかっ!」
俺は慌ててDVDプレイヤーが置かれている棚の引き出しを開く。
するとそこにはポケモン図鑑と思わしき赤いデバイスが2つ。
「あ、あった!!」
『………でぇぇぇはァァ!また会おうポケモンマスターを目指す少年たちよォォォ!ヴァーハハハハハハハ!!ヴァーハハハハハハハ!!!
………あ、ちなみにDVDプレイヤーはこのあとすぐに爆発するよ★』
「「へっ?」」
バカ笑いするユーキド博士だったが、急に無表情になる。
その瞬間、DVDプレイヤーは文字通り爆発して、俺たちは黒こげになった。
「ゲホッゲホッ…………最悪だ………!」
「あの阿呆が…………!許さん………!!」
爆発に咳き込む俺と怒りに燃え、打倒ユーキド博士を誓うジニア。
「まぁ……散々な目に遭ったけど、これでポケモン図鑑はゲットだよ」
俺はジニアにポケモン図鑑を手渡す。
何はともあれ、これで冒険に出ることができる。
「どうやらそうみたいだな………。
モタモタしてる場合じゃねぇ、最短クリアでユーキドに天誅だ……!」
そして互いにポケモンたちをモンスターボールに戻し………
「勝利!“こうそくいどう”だ!!」
「おう!!」
俺たちはユーキド研究所跡地を後にした。
「だから言ったんだよ、俺は食べないって………」
慌てておいしいみずでうがいするジニアに呆れつつ、俺はポケモン図鑑の捜索を続ける。
たしかに勇騎さんの………いや、ヒューマンのダシは美味い。意識が次元を超えるレベルで。
俺がはじめて食べたのは和風ラーメンだった。
勇騎さんが振る舞ったという体で、ここにはいない俺たちの仲間……神崎さんが俺に食べさせたんだっけ。
あの時は涙が出るくらい旨かったけど、茹でられている勇騎さんを見て絶望したのは記憶に新しい。
それから2回目にそれを堪能したのは神崎さんの上司……というか神崎さんが所属する会社『ガンバライジング社』の社長さんだったっけ。
あの人はたしか……ヒューマンのダシで作った味噌汁を飲んだんだよな。
あの時は白包丁がどうだとか、黒包丁がどうだとかで大変だったけど、鍋で茹でられている勇騎さんをみたらそんなことどうでもよくなった。
3回目にダシを堪能したのはノンたん……ノゾミ・ナカムラとその友人、セッテ・クロハラ………それから俺たちの仲間ほぼ全員だ。
あの時は元旦ということもあり、神崎さんがお雑煮を振る舞ってくれた。
そしてダシに使われていたのがヒューマンのダシだ。
ノンたんもあまりの旨さに昇天しかけていたが、勇騎さんが鍋の中で歌っていたのを聞いて、ノンたんだけは茹でられている勇騎さんの姿を見ているのだ。
あの時のノンたんの『この世が終わったような顔』は忘れられない。
………ていうかあの時、お雑煮を何杯もおかわりしていたセッテはこの事実を知らないんだよな……。
まぁ知らぬが仏っていうしな。黙っとこー☆
「………ったく………!」
うがいを終えたジニアがこちらに戻ってくる。
DVDはまだ再生されており、今度はユーキド博士の顔がドアップで再生される。
『………さて。この私、ユーキド博士のヒュー饅頭は美味しかっただろう?フフフ………
完食してくれた君たちにポケモン図鑑を進呈しよう!
ポケモン図鑑はDVDプレイヤー下の引き出しに入っている!』
「マジかっ!」
俺は慌ててDVDプレイヤーが置かれている棚の引き出しを開く。
するとそこにはポケモン図鑑と思わしき赤いデバイスが2つ。
「あ、あった!!」
『………でぇぇぇはァァ!また会おうポケモンマスターを目指す少年たちよォォォ!ヴァーハハハハハハハ!!ヴァーハハハハハハハ!!!
………あ、ちなみにDVDプレイヤーはこのあとすぐに爆発するよ★』
「「へっ?」」
バカ笑いするユーキド博士だったが、急に無表情になる。
その瞬間、DVDプレイヤーは文字通り爆発して、俺たちは黒こげになった。
「ゲホッゲホッ…………最悪だ………!」
「あの阿呆が…………!許さん………!!」
爆発に咳き込む俺と怒りに燃え、打倒ユーキド博士を誓うジニア。
「まぁ……散々な目に遭ったけど、これでポケモン図鑑はゲットだよ」
俺はジニアにポケモン図鑑を手渡す。
何はともあれ、これで冒険に出ることができる。
「どうやらそうみたいだな………。
モタモタしてる場合じゃねぇ、最短クリアでユーキドに天誅だ……!」
そして互いにポケモンたちをモンスターボールに戻し………
「勝利!“こうそくいどう”だ!!」
「おう!!」
俺たちはユーキド研究所跡地を後にした。