2話:魔法少女としてがんばります!……ってどおしてだよォォ!!
「なんっ………だこれ…………“竜”……?」
目の前にいた少女の声をした“ナニカ”。
しかし、その姿は一言で言ってしまえば雷神の如き“竜”なのだ。
鹿のような巨大な角に、巨大な翼。
長い首に鹿のようにしなやかな4つの脚。
その姿は中国神話の霊獣である麒麟を思わせる。
しかし、鱗のようなものはなく代わりに黄金のラインが走る夜空のごとき漆黒の無機質な鎧に身を包み、その体には雷を纏っており、その煌めきにより、あたかも後光を纏っているようにすら見える。
そして………小さな顔には口にあたる部分すら見当たらない。
………俺は目の前の“ナニカ”を“竜”と表現した。
俺の記憶が正しければ、東洋の龍にも西洋の竜にも目の前の存在の特徴と完全に一致するものはいなかったはずだ。
だが………
『美しい』という言葉すらも目の前の存在を表現するには陳腐と感じざるを得ないほどにあまりに神々しく、しなやかな姿でありながら力強さや威厳に満ちている姿は、まさに幻獣の頂点たる“竜”と呼ぶに相応しいものだ。
───昔から竜は権威の象徴とされてきたが、この姿を間近で見れば納得だろう。
「────貴方はそこで休んでて」
「え、あ…………はい」
目の前の“神のごとき”存在に心奪われたかのように、思わず見とれてしまう。
しかし彼女の声に我に変えると、静かに頷く。
「ちぃっ………!“神龍”だと……!
ついに奴が…………“創世龍”が動きだしたか………!」
仮面越しからでも苦虫を噛み潰したような顔をしているのが想像できてしまうくらいに、狼狽えるアシッドローグ=来栖さん。
『神龍』はともかく『創世龍』は聞いたことがある。
たしか、以前埠頭で戦ったあの男……ナイメアが言ってたな。
ハルシオンがどうだとか創世龍がどうだとか。
状況を整理するなら、来栖さんの言葉が正しければ目の前の存在が『神龍』となる……ようだ。
“神龍”という文字だけ見れば某少年漫画の東洋龍をはじめ、どちらかと言えばファンタジーの世界の存在だと思う。
科学文明が発達したライダーの世界にまさかそんなファンタジーチックなものまでやって来るとは思ってもみなかった。
確かに魔法を使うライダーにウィザードなんてものもいたが、勇騎さん曰く『ある物理学者が科学世界で廃れつつあった魔法と科学技術を融合させたしたものにすぎない』らしい。
「そう…………私は神龍。
創世龍直属の“神龍・フェリア”。
全ての世界の均衡 を守る者………。
あなた方の行いは決して許される物ではない。
何故このような事をした?」
「黙れェェ!……貴様ら何をしている!奴を殺せェェェ!!」
「「「…………!」」」
凛としながらも威厳に満ちた声はアシッドローグの神経を逆撫でしたようで、アシッドローグはリベルアシッドスマッシュ、バイカイザー、ヘルブロスに命令を飛ばす。
奴の命令を受け、まるで操り人形の如く動き出す三体のスマッシュ。
「致し方ない、か…………」
そして………神龍フェリアは淡々とそう告げると眩い光に包まれていき、その姿を変えるのであった。
目の前にいた少女の声をした“ナニカ”。
しかし、その姿は一言で言ってしまえば雷神の如き“竜”なのだ。
鹿のような巨大な角に、巨大な翼。
長い首に鹿のようにしなやかな4つの脚。
その姿は中国神話の霊獣である麒麟を思わせる。
しかし、鱗のようなものはなく代わりに黄金のラインが走る夜空のごとき漆黒の無機質な鎧に身を包み、その体には雷を纏っており、その煌めきにより、あたかも後光を纏っているようにすら見える。
そして………小さな顔には口にあたる部分すら見当たらない。
………俺は目の前の“ナニカ”を“竜”と表現した。
俺の記憶が正しければ、東洋の龍にも西洋の竜にも目の前の存在の特徴と完全に一致するものはいなかったはずだ。
だが………
『美しい』という言葉すらも目の前の存在を表現するには陳腐と感じざるを得ないほどにあまりに神々しく、しなやかな姿でありながら力強さや威厳に満ちている姿は、まさに幻獣の頂点たる“竜”と呼ぶに相応しいものだ。
───昔から竜は権威の象徴とされてきたが、この姿を間近で見れば納得だろう。
「────貴方はそこで休んでて」
「え、あ…………はい」
目の前の“神のごとき”存在に心奪われたかのように、思わず見とれてしまう。
しかし彼女の声に我に変えると、静かに頷く。
「ちぃっ………!“神龍”だと……!
ついに奴が…………“創世龍”が動きだしたか………!」
仮面越しからでも苦虫を噛み潰したような顔をしているのが想像できてしまうくらいに、狼狽えるアシッドローグ=来栖さん。
『神龍』はともかく『創世龍』は聞いたことがある。
たしか、以前埠頭で戦ったあの男……ナイメアが言ってたな。
ハルシオンがどうだとか創世龍がどうだとか。
状況を整理するなら、来栖さんの言葉が正しければ目の前の存在が『神龍』となる……ようだ。
“神龍”という文字だけ見れば某少年漫画の東洋龍をはじめ、どちらかと言えばファンタジーの世界の存在だと思う。
科学文明が発達したライダーの世界にまさかそんなファンタジーチックなものまでやって来るとは思ってもみなかった。
確かに魔法を使うライダーにウィザードなんてものもいたが、勇騎さん曰く『ある物理学者が科学世界で廃れつつあった魔法と科学技術を融合させたしたものにすぎない』らしい。
「そう…………私は神龍。
創世龍直属の“神龍・フェリア”。
全ての世界の
あなた方の行いは決して許される物ではない。
何故このような事をした?」
「黙れェェ!……貴様ら何をしている!奴を殺せェェェ!!」
「「「…………!」」」
凛としながらも威厳に満ちた声はアシッドローグの神経を逆撫でしたようで、アシッドローグはリベルアシッドスマッシュ、バイカイザー、ヘルブロスに命令を飛ばす。
奴の命令を受け、まるで操り人形の如く動き出す三体のスマッシュ。
「致し方ない、か…………」
そして………神龍フェリアは淡々とそう告げると眩い光に包まれていき、その姿を変えるのであった。