2話:魔法少女としてがんばります!……ってどおしてだよォォ!!
───考えろ考えろ考えろ考えろ………!
この状況を打開する術を。
勝利くんたちを助ける術を。
考えれば考えるほど、焦れば焦るほど……
私の脳裏からはアイデアというものが消えてゆく。
皮肉にもまともな思考すら出来なくなっていく。
「焦っても無駄。
君たちにはもう力なんか残ってないし、仮に戦えたとしても僕たちの足元にも及ばない………」
その焦りを見透かしたかのように、そして更に焦燥を煽るかのようにジルが口を開く。
「…………っ!」
「ネス………とどめは譲るよ。好きにしたら?」
ふと、ジルは未だに変身を解かずにいるディスペアーの方を向けば挑発気味にそういう。
「貴様………私を愚弄するのか?」
「別にバカにはしてないよ?
ただ、元の世界で君がいつまでもノゾミ・ナカムラごときに手間取ってるからチャンスを与えてやったってだけ。
………まっ、彼女が仕掛けて来なければ僕も攻撃はしなかったけど」
そういってジルはその場に寝転ぶ。
私やネスの事など最初から眼中になどないと言わんがばかりに。
仮に歯向かって来たとしても絶対に負けやしないと言わんがばかりに。
「くっ……」
「………ははっ、皆さん、ボクを忘れてないかな?」
隣から声が聞こえる。
輪とした気丈な声。これだけの絶望的な状況においてなお、折れない強い声。
「…………理緒」
私は声の主の方を向けなかった。
敵だけでなく我を忘れた私の攻撃まで受けてもなお、最後まで闘志を失わず戦っていた彼女。
私は相も変わらずまた心が折れそうになってたのに、だ。
私は彼女にもはや顔向けなんて……
「………大切な仲間なんだよね。あの子たちも。
だったら取り戻さなきゃ、だよね」
あの子たち、とはサクラたちの事だろう。
理緒は私の両肩を掴むとほほえみかける。
「理緒……………私…………」
理緒の笑顔が滲む。
理緒も他のみんなも同じはずなのに。
私は何をしてたんだろう………。
何を言っていいのか、どう謝ればいいのか分からず口ごもると理緒は続ける。
「まっ、ちょっと痛かったけどさ………気にしてないから。
それに、大切な仲間を奪われる気持ちは分かってる。
だからボクたちと一緒に戦ってほしいんだ」
「…………うん!」
────そうだ、たとえ世界は離れていても私たちは“仮面ライダー”。
同じ志を掲げる仲間なんだ………!
私は涙を拭い、理緒と共に並び立つ。
《ドライバーオン・プリーズ………》
「ふふっ……いいの?
強制変身解除後の再変身は、体に毒だよ?」
むくりと起き上がると、ジルは私たちを見る。
───今さら負担がなんだというんだ。
「私たちは諦めない!たとえ99%が絶望でも!残りの1%の希望に全てをかける!!」
「そうだとも………ボクたちはその1%を100%にかえるために戦ってるのさ。
伊達や酔狂でこの仮面、着けてるわけじゃないんだよ……」
そして私は指輪を、理緒は預かっていたエクスライザーを構えるのであった。
この状況を打開する術を。
勝利くんたちを助ける術を。
考えれば考えるほど、焦れば焦るほど……
私の脳裏からはアイデアというものが消えてゆく。
皮肉にもまともな思考すら出来なくなっていく。
「焦っても無駄。
君たちにはもう力なんか残ってないし、仮に戦えたとしても僕たちの足元にも及ばない………」
その焦りを見透かしたかのように、そして更に焦燥を煽るかのようにジルが口を開く。
「…………っ!」
「ネス………とどめは譲るよ。好きにしたら?」
ふと、ジルは未だに変身を解かずにいるディスペアーの方を向けば挑発気味にそういう。
「貴様………私を愚弄するのか?」
「別にバカにはしてないよ?
ただ、元の世界で君がいつまでもノゾミ・ナカムラごときに手間取ってるからチャンスを与えてやったってだけ。
………まっ、彼女が仕掛けて来なければ僕も攻撃はしなかったけど」
そういってジルはその場に寝転ぶ。
私やネスの事など最初から眼中になどないと言わんがばかりに。
仮に歯向かって来たとしても絶対に負けやしないと言わんがばかりに。
「くっ……」
「………ははっ、皆さん、ボクを忘れてないかな?」
隣から声が聞こえる。
輪とした気丈な声。これだけの絶望的な状況においてなお、折れない強い声。
「…………理緒」
私は声の主の方を向けなかった。
敵だけでなく我を忘れた私の攻撃まで受けてもなお、最後まで闘志を失わず戦っていた彼女。
私は相も変わらずまた心が折れそうになってたのに、だ。
私は彼女にもはや顔向けなんて……
「………大切な仲間なんだよね。あの子たちも。
だったら取り戻さなきゃ、だよね」
あの子たち、とはサクラたちの事だろう。
理緒は私の両肩を掴むとほほえみかける。
「理緒……………私…………」
理緒の笑顔が滲む。
理緒も他のみんなも同じはずなのに。
私は何をしてたんだろう………。
何を言っていいのか、どう謝ればいいのか分からず口ごもると理緒は続ける。
「まっ、ちょっと痛かったけどさ………気にしてないから。
それに、大切な仲間を奪われる気持ちは分かってる。
だからボクたちと一緒に戦ってほしいんだ」
「…………うん!」
────そうだ、たとえ世界は離れていても私たちは“仮面ライダー”。
同じ志を掲げる仲間なんだ………!
私は涙を拭い、理緒と共に並び立つ。
《ドライバーオン・プリーズ………》
「ふふっ……いいの?
強制変身解除後の再変身は、体に毒だよ?」
むくりと起き上がると、ジルは私たちを見る。
───今さら負担がなんだというんだ。
「私たちは諦めない!たとえ99%が絶望でも!残りの1%の希望に全てをかける!!」
「そうだとも………ボクたちはその1%を100%にかえるために戦ってるのさ。
伊達や酔狂でこの仮面、着けてるわけじゃないんだよ……」
そして私は指輪を、理緒は預かっていたエクスライザーを構えるのであった。