2話:魔法少女としてがんばります!……ってどおしてだよォォ!!

「がはっ………!」


無理をしすぎたのか、椿勝利は片膝をつき吐血する。


「勝利っ!」


「…………へこんでる時間なんて、ねーでしょ、勇騎さん!」


そういって椿勝利は駆け寄ってきた呼道勇騎にカプセルを渡す。




「………なるほど。これしかねぇか………!」


「そゆこと。さて……俺たちの店を荒らした輩を追い出そうぜ……!」



───なんなんだ、こいつらは………!


何度絶望を与えてようとも立ち上がる。


そして、ジニア様に立ちはだかる。



こんな正義を隠れ蓑にして、ただ力を振るうことに溺れている餓鬼どもが………。



《鎧武!》


呼道勇騎もカプセルを起動する。

その直後奴の手に握られる二振りの刃。


そして、椿勝利もその両拳に鬼火を宿す。



「生憎変身も出来ないし………体もボロボロなんでね………

さっさと終わらせてもらう……!」


「そういう………ことだぜ………来栖さん………!!」


「「はァァァァァァァァ!!」」


同時に駆け出す呼道勇騎と椿勝利。

そしてヘルブロスとバイカイザーに体当たりを噛まし、店の外へと追放する。



「なるほど………」


流石に変身出来ないとはいえ、腐っても“仮面ライダー”。

一筋縄ではいかないか。


だが、店の外へと戦いの場が変わっただけ。




ここからは私も少しだけ本気を出すとしようか。
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