2話:魔法少女としてがんばります!……ってどおしてだよォォ!!

《EXCEED HOPE!!》


まずは基本色が蒼で、光の角度により桜色、紅色、山吹色、薄紫色に輝く“摩訶不思議”なガイアメモリ………『エクシードホープメモリ』を取り出し、左腰のスロットにセットする。


それにより、蒼・桜・紅・山吹・薄紫の順で光が放たれる。


《シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン!》


それが『この姿への変身』の合図だ。

私は次に橙の星の輝きを宿した白銀の宝石に青い翼のカバーのついたリング『インフィニットエクシードリング』をバックルにスキャンする。



《インフィニット!エクシーーーードッ!!》


リングを頭上に掲げ、蒼・桜・紅・山吹・薄紫の魔法陣を頂点とした星型の巨大な魔法陣が展開される。


そして、星が弾けると共に桜色の魔法陣、紅色の魔法陣、山吹色の魔法陣、薄紫色の魔法陣が通過し、その度に桜、彼岸花、姫百合、紫羅欄花の花弁が舞う。


そして、最後に蒼の魔法陣を通過すると、白いインナーに、空色を基調として白銀のラインがあしらわれた魔法着、頭部には青い翼があしらわれた白銀の宝石。そして複眼に当たる部分は橙の星の煌めきを宿している。


これが、私の最強の姿。


私の『希望』であり、『勇者』にして『魔法使い』である姿。



『ホープ・インフィニットエクシード』。


桔梗キキョウの花弁が舞う中、その姿が降臨すると、私は専用武器である『シザーズセイバーガン』を取り出す。


これはサクラともうひとつの魔武器である大鎌の紫蓮が融合することで現れる武器。

剣と銃、それから鎌にも変化できる万能武装だ。



「ははっ…………やっぱり君は挑発しがいがあるね………!

使うのを躊躇ったはずの魔武器まで出すとは………!


アハハハハ…………」


私がこの姿に変身するのを見て頭を押さえながら笑いだすギンガ。


………そうやって笑っていればいいさ。






────一瞬で終わらせてやる。





《紫羅欄花!プリーズ!》


《CAROL!ENRYU!MAXIMUM-DRIVE!!》


私の相棒のガイアメモリたち『RPT2000』シリーズのメモリを2本装填しマキシマムを発動。


それと同時に放たれる冷気を纏いし弾丸。


それはギンガに身じろぐ余裕すら与えず彼の四肢を凍てつかせ、自由を奪う。



「おぉう………」


凍てついた自身の体を見てもなお、余裕を見せるギンガ。


ギンガだがなんだか知らないけど………

私の強さは既に!銀河系すら超えている……!



《桔梗!プリーズ!!》


複眼とエクシードホープメモリが蒼く染まる。


そして蒼く輝くシザーズセイバーガン・セイバーモードを構え、ギンガを何度も斬りつける。


氷で動きを封じつつ何度も何度も。


そしてトドメとして白銀と蒼の斬撃を放つ。


断末魔をあげることすらなく、爆炎に包まれるギンガ。



………だが、それだけでは収まらない。



《BRIAN!CAROL!ENRYU!FALCON!

MAXIMUM-DRIVE!!》


《EXCEED HOPE!MAXIMUM-DRIVE!!》


《ハイタッチ!!インフィニット!エクシーーーードッ!!》



「これで………終わりだァァァァァ!!」


すべてのメモリの力を刃に集積し、NSニューシードで更に増幅。


9つの光を纏った光刃。
私を支えてくれた相棒たちの力と私の力を総動員して放つ、文字通りの最大最強の一撃。




これで倒せない敵なんていない。





振り下ろされた斬撃は鉱山をも真っ二つにし、爆炎の中のギンガを飲み込み更に爆炎をあげる。



その最大威力の斬撃は奴を細胞の一欠片すら残さずに消滅………………









「ふふっ……………あはははははは…………」




「嘘……………っ!!」





……………させてなどいなかった。



爆炎が晴れるとギンガはその姿を現す。


奴は依然として立っているではないか。



しかも…………全くの無傷で。
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