2話:魔法少女としてがんばります!……ってどおしてだよォォ!!

《ディフェーンド!プリーズ………》


「ぐっ…………!」


飛んできたエネルギーの塊を魔法陣のバリアで防ぐ………が、防ぎきれない。


エネルギーの塊にバリアごと吹っ飛ばされてしまう。



「ノゾミっ!」


「お前の相手は………俺だ」


私を助けようとするイージスに対して刀で斬りかかるディケイド。



「くっ………!ナカムラ!クロハラ!」


「余所見している場合か?」


更にクロスに斬りかかるのはディスペアー。



「ちっ………!」


「だったら!」


アインは大剣・アインセイバーを構え、ローズは細身のサーベル・ローズサーベルを構えるとアインはディケイドに、ローズはギンガに斬りかかる。


ギンガとディケイドはふたりの攻撃を片手でいなしてしまう。



「またお前か…………アイン。いや篠原輝。

いい加減お前と戦うのも飽きたんだかな」


「あんたのことだ……理由があって奴らについてるんだろうけど、俺も自分の世界があるんだ。

飽きてようがなんだろうが、悪いけど倒させてもらうぜッ!」


そしてイージスとアイン、ディケイドの3人は戦いはじめる。



「さて………クロスはネスが、イージスとアインは士がおさえてる。

さて、ローズにホープ。

君たちのような雑魚どもには興味などないが、これも父さんの為だ………」


ジルの変身したギンガ擬きが私たちの元に歩み寄る。


「っ!サクラ!!」


私の私の愛用する魔武器『サクラ』が召喚しようとその手をのばす。

剣にも銃にも変形でき、本当なら喋って人間の姿にも慣れる頼もしい私の“相棒”だ。



しかし…………



『……姫……………一緒に……………』



────やっぱり『繋がらない』。



ジニアと戦ってから………いや、この世界に来てからずっとこんな感じ。


人間の姿になるのはもちろんのこと、サクラの声すらも日に日に遠退いていくんだ。


まるで、ウェズペリアを飲み込んだ“この世界”がサクラを少しずつ………まるで絶望と恐怖心を煽りながら少しずつ飲み込んでいくかのように。



「ゴメンね…………サクラ。

無理、しないで。

今は何も喋らなくていいから………」


私は一瞬でもサクラを武器として召喚しようとしたのを恥じた。


ここまで症状が進行しているなんて。



《コネクト・プリーズ………》


私はサクラを召喚しようとするのを止めるとコネクトの指輪を使い、ホープソードガンを召喚し…………



「はぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


「ノゾミちゃん!」


ローズの制止すら振り切り奴に斬りかかっていくのであった。
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