2話:魔法少女としてがんばります!……ってどおしてだよォォ!!
───────
───
「…………妙だな」
姫矢グループ本社ビルの中まで侵入できた。
しかし、妙だ。
何故か思っている以上に簡単に侵入できた。
それも簡単すぎるくらいに。
地下駐車場の入口から入ったのだけど、妙に警備が少なすぎる。
私とセッテ、理緒と輝くん、将さん1人の3手に別れて侵入したのだが…………
────これは、なんか嫌な予感がする。
多分、これは私だけでなくみんな同じことを思っている。
それを証拠に慎重になりすぎているくらいに私たちはゆっくり進んでいる。
────なんだろう、この胸騒ぎ。
誰かに“視られている”ような………この感覚。
この言い様のない気持ち悪さは。
私は“ニューシード”と呼ばれる能力により独自の感応波 を発することで他者の気配の察知やその状況の認識、相手の行動の先読みなど、様々な能力が使える。
だけど、あの男……ジニアと戦って以降、私の感応波は“不調”になってしまった。
具体的に言えば、Re:BUILDの幹部たちや、幹部クラスの敵と戦っている時に感応波を使い、未来を予測しようとすれば脳内の映像にノイズが入り、見ようとしていた未来が見えなくなるといった感じだ。
普通の敵と戦っている時はそんなことは起こらないのに、だ。
今も感応波を使い索敵を行っているのだが、幹部クラスの敵の位置を把握するどころか、敵の位置を目視以外で把握が全く出来ないのだ。
「ノゾミ…………大丈夫?」
隣でインビジブルのマキシマムを発動させているセッテが囁く。
「大丈夫…………」
“大丈夫”。
またこの言葉を使って事態を誤魔化してしまう。
────でも私は理解出来てなかったのだ。
既に最悪の状況に向かって事が進んでいたことに。
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「…………妙だな」
姫矢グループ本社ビルの中まで侵入できた。
しかし、妙だ。
何故か思っている以上に簡単に侵入できた。
それも簡単すぎるくらいに。
地下駐車場の入口から入ったのだけど、妙に警備が少なすぎる。
私とセッテ、理緒と輝くん、将さん1人の3手に別れて侵入したのだが…………
────これは、なんか嫌な予感がする。
多分、これは私だけでなくみんな同じことを思っている。
それを証拠に慎重になりすぎているくらいに私たちはゆっくり進んでいる。
────なんだろう、この胸騒ぎ。
誰かに“視られている”ような………この感覚。
この言い様のない気持ち悪さは。
私は“ニューシード”と呼ばれる能力により独自の
だけど、あの男……ジニアと戦って以降、私の感応波は“不調”になってしまった。
具体的に言えば、Re:BUILDの幹部たちや、幹部クラスの敵と戦っている時に感応波を使い、未来を予測しようとすれば脳内の映像にノイズが入り、見ようとしていた未来が見えなくなるといった感じだ。
普通の敵と戦っている時はそんなことは起こらないのに、だ。
今も感応波を使い索敵を行っているのだが、幹部クラスの敵の位置を把握するどころか、敵の位置を目視以外で把握が全く出来ないのだ。
「ノゾミ…………大丈夫?」
隣でインビジブルのマキシマムを発動させているセッテが囁く。
「大丈夫…………」
“大丈夫”。
またこの言葉を使って事態を誤魔化してしまう。
────でも私は理解出来てなかったのだ。
既に最悪の状況に向かって事が進んでいたことに。