プロローグ:なんか希望の担い手(屑)を撥ねました……ってなにやってんの!?

「ここは私に任せてください!」


まずは奴と同じ土俵に立たなくては。

そこで取り出した指輪は『肉体強化』の魔法を発動できる『エキサイトウィザードリング』。


私たちのような魔法使いのライダーはこのウィザードリングを使用することで魔法を発動出来るのだ。


《ルパッチマジックタッチゴー!ルパッチマジックタッチゴー!》

《エキサイト・プリーズ……》


ドライバーを操作し、軽快なリズムの待機音が流れればドライバーに指輪をスキャン。


するとガイダンスボイスと共に私の全身の筋肉が盛り上がり、目の前の奴と大差ないくらいに体が大きくなる。


「ははっ!これじゃホントのメスゴリ………ってあぶなっ!」



「ギャァァァァァァ!!!」






カタカナの『フ』の字で飛んでいくリベルライザーこと勇騎さん。




あ、いっけね。つい手がすべっちゃった☆




「おあぁぁぁ………

ノゾミ………俺味方…………
俺味方だってばぁ……!」


「ごめんなさい勇騎さん★」


椿勝利のアホに避けられたのは癪だが、仲間割れしてる場合じゃないのはわかってる。


悶絶してるリベルライザーを無視しつつ私は強化された肉体でバッファコンドルと取っ組みあいになるような形で掴みかかる。


ここからは奴との純粋な力比べだ。



「このバッファコンドルの怪力を舐めるなよ小娘ェ……!」



突き飛ばされる形でバッファコンドルから離れると、バッファコンドルは拳を振り上げる。


……遅い。この巨体をもってしても回避出来るレベルだ。



いや、その必要もないか。



私は奴の拳が放たれるより速く、奴の間合いの内側に入ると左手で奴の腕を掴む


今がチャンスだ!!


《チョーイイネ!スペシャル!サイコー!!》


「だぁぁぁぁぁぁぁ!!」


突きだした掌に現れる魔法陣。


そして、魔法陣から地獄の業火のごとき龍の伊吹が放たれると、奴の体をあぶりはじめたのであった。




さて、ここで皆さんに問題です。


私が次に繰り出す一手はなんでしょーか?
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