1話:魔法少女始めました!……ってなんのこと!?

「これは………!」


2本のカプセルを見る。

そこに描かれていたライダーは私と同じ指輪の魔法使い『ウィザード』と車をモチーフにした深紅のライダー『ドライブ』。


確かこの組み合わせで変身できるヴァルツは『フルスロットルマジシャン』。

ウィザードとドライブがフュージョンすることでウィザードのリングによる魔法とドライブのタイヤ交換による変幻自在の攻撃を可能にした姿だったはずだ。


……確かに私のバトルスタイルと相性のいい組み合わせだ。



「あとは………頼む!」


「わかった!!」


ヴァルツ、いやエクスライザーで変身するライダーたちは2つのライダーの能力を増幅・融合させることで圧倒的な性能を誇る。

ベースになっているヴァルツ・ベーシックフェイズすら並のライダーの最強形態以上のスペックと特殊能力を持っている。


そして私たちのライダーやレジェンドライダーたちのカプセルの力を融合させれば豊富な特殊能力を獲得するだけでなく、そのスペックは倍以上となる。


これが戦闘経験が浅い勝利くんが勇騎さんや私たちと肩を並べて、奴らと戦えている秘密なのかもしれない。



だが、それならあのメガロマギアを倒せる!



「勝利くん………貴方の力、お借りします!」

私は左手にカプセルホルダーを装備すると、カプセルを起動する。


《ウィザード!》


ウィザードカプセルの起動と共に私はウィザードカプセルをカプセルホルダーに装填する。



そして、ドライブのカプセルを起動…………





─────するはずだった。





《ポッピー!!》



「へっ………?」



聞きなれないカプセルの起動音声。


それだけでは終わらない。



『おねがい!私と一緒にたたかって!』


「えっ?えぇぇぇっ!?」


“誰か”が私の元に話しかけてくる。



そして……桃色の光が私の元に飛んできたのだった。
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