1話:魔法少女始めました!……ってなんのこと!?
「「うっ………!」」
地面に叩きつけられ、私とイージスの鎧は砕け、元の姿へと戻る。
俗に言う『強制変身解除』というやつだ。
「強い………!まさかここまでだったなんて………」
「お前は………こいつの力を見くびっていたようだな」
変身を解いたネスと来栖がメガロマギアの隣に並び立つ。
たしかに戦闘員こそ全員の力を合わせてようやく全て破壊出来た。
しかし勝利くん、理緒、勇騎さんはネスによって倒され、アインこと輝くんもクロスこと将さんも、もはや戦う体力は残されていない。
そして私とセッテもメガロマギアの猛攻により変身を解除されてしまった。
「アンタたちの希望なんて所詮………
マボロシ~~~~~!!!」
『正義の為に』『世界の為に』。
私はそんなことよりも身近な大切な……
『大好きな人たちの為に』この命をかけて戦ってきた。
それが私の力、私の原動力……そして私の“希望”だった。
だが……この世界に来て、いや……ウェズペリアがこの世界に“飲み込まれて”、
大好きな人たちも大好きな居場所も………
───私たちを残して全て消滅した。
それからは『ウェズペリアと大好きな人たちを取り戻す』、それだけを希望にしてこの世界で戦ってきた。
でも………奴らは強すぎた。
ウェズペリアでの戦いで培ってきたものが全く通用しなかった。
今だってそう。
─────私たちは、無力だ。
「もう、ダメ………」
「何しょげてんだよ!!!」
「え………」
声が響く。
声の主はバカでドスケベでいつも騒がしいアイツ。
でも、誰よりも純粋で熱い………勝利くんだった。
全身黒焦げという表現が似合うくらい、全身に火傷の後や戦いでの傷が目立っており、立ち上がる体力もないはずなのに………彼は立ち上がったのだ。
「勝……利、くん……?」
「お前、俺に言ったよな!?……くっ………!
“仲間たちが信じてくれた自分を信じろ”って……。
“それが俺自身に希望をくれる”って………。
お前が何考えてるかはよくわかんねぇし、
お前のことなんざ大嫌いだけどさ……
お前が積み上げてきたものはっ!……っ……
こんな事くらいで壊れるもんじゃねぇだろうが!!
……っ!!」
そこまで言うと勝利くんは片膝をついてしまった。
──勝利くんも、体力が限界なのだ。
「………勝利くん」
そうだ、忘れていた。
『私の積み上げてきたものは壊れたりはしない』。
ウェズペリアでの生活も、ここでの生活も。
数えきれない戦いがあった。出会いもあった。そして、別れも……
でも、その全てが今の私を作ってくれた。
私たちの希望は絶対に無駄なんかじゃ………
決してマボロシなんかじゃない!!
「これ使え……っ!」
勝利くんは私に向かって何かを投げる。
そして私はそれを受け取った。
「これさえあれば、戦えんだろ?」
それは赤いリング状のアイテム『エクスライザー』とライダーたちの力を内包した2本の『ライダーカプセル』、そしてライダーカプセルを装填するためのブレスレット状の『カプセルホルダー』。
そう、それは……勝利くんの変身アイテム一式だった。
地面に叩きつけられ、私とイージスの鎧は砕け、元の姿へと戻る。
俗に言う『強制変身解除』というやつだ。
「強い………!まさかここまでだったなんて………」
「お前は………こいつの力を見くびっていたようだな」
変身を解いたネスと来栖がメガロマギアの隣に並び立つ。
たしかに戦闘員こそ全員の力を合わせてようやく全て破壊出来た。
しかし勝利くん、理緒、勇騎さんはネスによって倒され、アインこと輝くんもクロスこと将さんも、もはや戦う体力は残されていない。
そして私とセッテもメガロマギアの猛攻により変身を解除されてしまった。
「アンタたちの希望なんて所詮………
マボロシ~~~~~!!!」
『正義の為に』『世界の為に』。
私はそんなことよりも身近な大切な……
『大好きな人たちの為に』この命をかけて戦ってきた。
それが私の力、私の原動力……そして私の“希望”だった。
だが……この世界に来て、いや……ウェズペリアがこの世界に“飲み込まれて”、
大好きな人たちも大好きな居場所も………
───私たちを残して全て消滅した。
それからは『ウェズペリアと大好きな人たちを取り戻す』、それだけを希望にしてこの世界で戦ってきた。
でも………奴らは強すぎた。
ウェズペリアでの戦いで培ってきたものが全く通用しなかった。
今だってそう。
─────私たちは、無力だ。
「もう、ダメ………」
「何しょげてんだよ!!!」
「え………」
声が響く。
声の主はバカでドスケベでいつも騒がしいアイツ。
でも、誰よりも純粋で熱い………勝利くんだった。
全身黒焦げという表現が似合うくらい、全身に火傷の後や戦いでの傷が目立っており、立ち上がる体力もないはずなのに………彼は立ち上がったのだ。
「勝……利、くん……?」
「お前、俺に言ったよな!?……くっ………!
“仲間たちが信じてくれた自分を信じろ”って……。
“それが俺自身に希望をくれる”って………。
お前が何考えてるかはよくわかんねぇし、
お前のことなんざ大嫌いだけどさ……
お前が積み上げてきたものはっ!……っ……
こんな事くらいで壊れるもんじゃねぇだろうが!!
……っ!!」
そこまで言うと勝利くんは片膝をついてしまった。
──勝利くんも、体力が限界なのだ。
「………勝利くん」
そうだ、忘れていた。
『私の積み上げてきたものは壊れたりはしない』。
ウェズペリアでの生活も、ここでの生活も。
数えきれない戦いがあった。出会いもあった。そして、別れも……
でも、その全てが今の私を作ってくれた。
私たちの希望は絶対に無駄なんかじゃ………
決してマボロシなんかじゃない!!
「これ使え……っ!」
勝利くんは私に向かって何かを投げる。
そして私はそれを受け取った。
「これさえあれば、戦えんだろ?」
それは赤いリング状のアイテム『エクスライザー』とライダーたちの力を内包した2本の『ライダーカプセル』、そしてライダーカプセルを装填するためのブレスレット状の『カプセルホルダー』。
そう、それは……勝利くんの変身アイテム一式だった。