4話:今!(この世との)別れの時~♪(あの世へ)飛び立とう~♪……って、黙れや!!
「………お前、本当に何がしたいんだよ?
て言うかここに何しにきたんだよ?
バカなの?それともRe:BUILDのスパイなの?
俺たちの同盟をめちゃくちゃにしたいのお前?」
「………」
正座するノンたんを睨む俺。
俺はノンたんをもずくスープから引き上げ、服を着せると、ノンたんをその場に正座させた。
当たり前だ。
皿を割るくらいなら仕方ないがこれはもはや由々しき問題だ。
このバカ女は店の備品を使い込みもずく風呂をやってしまったのだ。
しかもこの業務用もずくスープは勇騎さんや理緒といったここでの経験が長いスタッフのお金で買っていたりする。
ここも割と経費がヤバいからな。
それを使い込んだのだ、しかも段ボール一箱分。
もう…………どこからつっこんでいいか分からん。
ノンたんが常識に欠ける人物なのは分かるがまさかここまでとは………。
“希望の担い手”が聞いて呆れる。
「お前さ………黙ってたらわかんねぇだろ?
ガキじゃねぇんだからさ、なんか言ってみろよオイ」
流石に黙ったまま俺を睨み返すノンたんにイラッとしてきたので、ノンたんに軽くゲンコツしてみた。
…………半分くらい八つ当たりなのは分かってる。
でも、勇騎さんも理緒も、他のみんなも。
自分たちの世界がなくなった不安と、日に日に悪化する状況に耐えながら必死に自分の出来ることを頑張ってきたんだ。
それなのにコイツはそれをことごとくぶち壊してくる。
ノンたんがきてから、店の修繕費だとかでずっと赤字続きで頭を抱えているのを見ている。
勇騎さんが体力や気力をすり減らしながら、倒れるまで俺たちの武装のメンテナンスをしているのを見ている。
それなのにコイツは…………!
「………お前、ふざけるのも大概にしろよ。
どれだけ勇騎さんや理緒たちに迷惑かけるつもりだよ?
俺に『仮面ライダーの資格なんかない』とかなんか偉そうなこと言ってたけど、お前は仮面ライダー以前に人として最低だわ。
人の批判するときは饒舌に語る癖に、自分は都合が悪くなればだんまりか?
………自分の世界が消えてなくなって辛いのはおめぇだけじゃねぇんだよ」
「………だから?」
「あ?」
──耳を疑った。
確かに俺も暴力に訴えた。
だけどこんなのあんまりだろ?
陰ながらフォローしてきたつもりだった。
自分のやれることは精一杯やってきたつもりだった。
ノンたんの取りこぼしを俺や他の連中でカバーしたり、ライダーシステムのメンテナンスだってやってきたし、ノンたんがほったらかしにしてきたセッテのフォローだって俺たちで…………。
それをうっすらと浮かべた嘲笑と、このたった3文字の言葉で全否定された。
この時、俺はそう思った。
「………バカなの?
迷惑かけるも何も、追い出したければ追い出せたのをいつまでも放ったらかしにしておいた貴方たちが悪いんでしょ?
それにライダーシステムだって直して欲しいなんて頼んでないし。
勇騎さんが勝手に私のライダーシステムか借りて勝手にイラついて勝手に倒れそうになってるだけじゃん。
理緒だって私に無理やり仕事押し付けてるだけだし。
………殴りたければ殴れば?それで満足でしょ」
「……………っ!!」
俺のことはいい。
どうなじられようともう慣れてる。
でも………コイツを想ってる奴を否定するのだけは赦せなかった。
そのための必死な努力も、そのために流した汗も………コイツは知ろうとするどころか『勝手にやってること』と言いきったんだ。
俺はノンたんの胸ぐらを乱暴に掴むと拳を振り上げ……………
「……………やめろ、勝利」
誰かが、俺の腕を掴む。
大きくて暖かい手。
振り返った先にいたのは……………
「勇騎さん…………」
そう………俺たちのリーダー、勇騎さんと……………
「ノゾミ……………」
もうひとりは勇騎さんとばったり出くわしたのだろうか。
現実離れした桃色の髪がよく似合うノンたんの親友。
ドン引きするほどの身勝手な台詞を投げ掛けた親友に表情を強ばらせる彼女は……
「セッテ…………なんで……………?」
彼女を見たとたん、先ほど俺を嘲笑うように浮かべた笑みが消えていく。
そう、彼女は………ノンたんの親友。
セッテ・クロハラ。
ノンたんと共にこの世界にやってきた無二の親友だ。
て言うかここに何しにきたんだよ?
バカなの?それともRe:BUILDのスパイなの?
俺たちの同盟をめちゃくちゃにしたいのお前?」
「………」
正座するノンたんを睨む俺。
俺はノンたんをもずくスープから引き上げ、服を着せると、ノンたんをその場に正座させた。
当たり前だ。
皿を割るくらいなら仕方ないがこれはもはや由々しき問題だ。
このバカ女は店の備品を使い込みもずく風呂をやってしまったのだ。
しかもこの業務用もずくスープは勇騎さんや理緒といったここでの経験が長いスタッフのお金で買っていたりする。
ここも割と経費がヤバいからな。
それを使い込んだのだ、しかも段ボール一箱分。
もう…………どこからつっこんでいいか分からん。
ノンたんが常識に欠ける人物なのは分かるがまさかここまでとは………。
“希望の担い手”が聞いて呆れる。
「お前さ………黙ってたらわかんねぇだろ?
ガキじゃねぇんだからさ、なんか言ってみろよオイ」
流石に黙ったまま俺を睨み返すノンたんにイラッとしてきたので、ノンたんに軽くゲンコツしてみた。
…………半分くらい八つ当たりなのは分かってる。
でも、勇騎さんも理緒も、他のみんなも。
自分たちの世界がなくなった不安と、日に日に悪化する状況に耐えながら必死に自分の出来ることを頑張ってきたんだ。
それなのにコイツはそれをことごとくぶち壊してくる。
ノンたんがきてから、店の修繕費だとかでずっと赤字続きで頭を抱えているのを見ている。
勇騎さんが体力や気力をすり減らしながら、倒れるまで俺たちの武装のメンテナンスをしているのを見ている。
それなのにコイツは…………!
「………お前、ふざけるのも大概にしろよ。
どれだけ勇騎さんや理緒たちに迷惑かけるつもりだよ?
俺に『仮面ライダーの資格なんかない』とかなんか偉そうなこと言ってたけど、お前は仮面ライダー以前に人として最低だわ。
人の批判するときは饒舌に語る癖に、自分は都合が悪くなればだんまりか?
………自分の世界が消えてなくなって辛いのはおめぇだけじゃねぇんだよ」
「………だから?」
「あ?」
──耳を疑った。
確かに俺も暴力に訴えた。
だけどこんなのあんまりだろ?
陰ながらフォローしてきたつもりだった。
自分のやれることは精一杯やってきたつもりだった。
ノンたんの取りこぼしを俺や他の連中でカバーしたり、ライダーシステムのメンテナンスだってやってきたし、ノンたんがほったらかしにしてきたセッテのフォローだって俺たちで…………。
それをうっすらと浮かべた嘲笑と、このたった3文字の言葉で全否定された。
この時、俺はそう思った。
「………バカなの?
迷惑かけるも何も、追い出したければ追い出せたのをいつまでも放ったらかしにしておいた貴方たちが悪いんでしょ?
それにライダーシステムだって直して欲しいなんて頼んでないし。
勇騎さんが勝手に私のライダーシステムか借りて勝手にイラついて勝手に倒れそうになってるだけじゃん。
理緒だって私に無理やり仕事押し付けてるだけだし。
………殴りたければ殴れば?それで満足でしょ」
「……………っ!!」
俺のことはいい。
どうなじられようともう慣れてる。
でも………コイツを想ってる奴を否定するのだけは赦せなかった。
そのための必死な努力も、そのために流した汗も………コイツは知ろうとするどころか『勝手にやってること』と言いきったんだ。
俺はノンたんの胸ぐらを乱暴に掴むと拳を振り上げ……………
「……………やめろ、勝利」
誰かが、俺の腕を掴む。
大きくて暖かい手。
振り返った先にいたのは……………
「勇騎さん…………」
そう………俺たちのリーダー、勇騎さんと……………
「ノゾミ……………」
もうひとりは勇騎さんとばったり出くわしたのだろうか。
現実離れした桃色の髪がよく似合うノンたんの親友。
ドン引きするほどの身勝手な台詞を投げ掛けた親友に表情を強ばらせる彼女は……
「セッテ…………なんで……………?」
彼女を見たとたん、先ほど俺を嘲笑うように浮かべた笑みが消えていく。
そう、彼女は………ノンたんの親友。
セッテ・クロハラ。
ノンたんと共にこの世界にやってきた無二の親友だ。