4話:今!(この世との)別れの時~♪(あの世へ)飛び立とう~♪……って、黙れや!!
──VALZ SIDE──
「………流石にちょっと、言い過ぎだったよね」
あれから、ノンたんと千花には席を外れてもらい、ノンたんの部屋に行ってもらった。
ドラゴンのお姉さんの言い分も、ノンたんの言い分も分かるが、ノンたんの頭に血が登っているためまともな話し合いにならないと将さんが判断したのだ。
そして話し合いの前に、俺は単刀直入にドラゴンのお姉さんに言葉を投げ掛ける。
「うん………分かってる」
先ほどの冷たい表情とはうってかわって沈痛な面持ちで一言。
傷ついていない訳などない。
彼女から断片的にしか聞いていないが、ノンたんとは長い付き合いだったみたいで大切な仲間だったようだ。
ただ、問題は彼女の“力”にある。
彼女の神龍としての力を最大開放することで、彼女は圧倒的な力を得る代わり、その間人間らしい感情は消え失せてしまうようなのだ。
当然だ。
久遠の時を生きる神様とやらには、人間の感情は邪魔になる。
それに………永遠に続く時の流れに、人間の感情は耐えられないということか。
そして彼女はこの戦いのためにその神龍の力を常時開放しているようだが…………。
「………もしかして、不安なんじゃない?」
俺は彼女の隣に座ると一言告げ、コーヒーを彼女の前に置く。
「不安……?私が?まさか………」
誤魔化すようにコーヒーに口をつける彼女。
本当に何をしても画になる。
その仕草のひとつひとつが優雅であり、美しい。
これなら女神と言われても納得である。
「顔にデカデカと書いてあるよ。ジオウみたいに『フアン』ってさ」
「…………」
少しでも重い空気を軽くしようと、少しおどけてみせる。
言った直後で、流石にこれは地雷だったか?と気付き少し身構える………が、彼女は俯いたまま何も答えない。
「そう…………なのかもしれないわね」
どうやら図星だったようだ。
俺も1回しかその戦ってる姿を見たことないから何とも言えないが、あの力は“人間らしい”感情を抑えることで神様と近づく、または神様そのものになることでその圧倒的な力を開放するものだと思う。
ただ彼女は異様なまでに“力”を解こうとはしない。
まるで自身の本音や弱さを神龍という仮面で隠しているかのように。
激戦を潜り抜けてきたベテランの戦士だからこそ………自分の中の弱さを認められないように。
「まぁ、元気出しなって!俺の爆笑ギャグ見せてやるからっ!!」
「…………は?」
「さーらりとしたーうーせーつー♪
…………スンマセン、ホントスンマセン」
俺の視線の先には冷たい視線を送るドラゴンのお姉さん。
その冷たい視線は、もはや冷たいってレベルじゃない。
かつて恐竜を滅ぼした氷河期レベル。
もはや絶対零度。
下手をしたら……
……………狩 り 殺 さ れ る。
うん、これからは下手なタイミングでボケをかますのは止めておこう。
「………流石にちょっと、言い過ぎだったよね」
あれから、ノンたんと千花には席を外れてもらい、ノンたんの部屋に行ってもらった。
ドラゴンのお姉さんの言い分も、ノンたんの言い分も分かるが、ノンたんの頭に血が登っているためまともな話し合いにならないと将さんが判断したのだ。
そして話し合いの前に、俺は単刀直入にドラゴンのお姉さんに言葉を投げ掛ける。
「うん………分かってる」
先ほどの冷たい表情とはうってかわって沈痛な面持ちで一言。
傷ついていない訳などない。
彼女から断片的にしか聞いていないが、ノンたんとは長い付き合いだったみたいで大切な仲間だったようだ。
ただ、問題は彼女の“力”にある。
彼女の神龍としての力を最大開放することで、彼女は圧倒的な力を得る代わり、その間人間らしい感情は消え失せてしまうようなのだ。
当然だ。
久遠の時を生きる神様とやらには、人間の感情は邪魔になる。
それに………永遠に続く時の流れに、人間の感情は耐えられないということか。
そして彼女はこの戦いのためにその神龍の力を常時開放しているようだが…………。
「………もしかして、不安なんじゃない?」
俺は彼女の隣に座ると一言告げ、コーヒーを彼女の前に置く。
「不安……?私が?まさか………」
誤魔化すようにコーヒーに口をつける彼女。
本当に何をしても画になる。
その仕草のひとつひとつが優雅であり、美しい。
これなら女神と言われても納得である。
「顔にデカデカと書いてあるよ。ジオウみたいに『フアン』ってさ」
「…………」
少しでも重い空気を軽くしようと、少しおどけてみせる。
言った直後で、流石にこれは地雷だったか?と気付き少し身構える………が、彼女は俯いたまま何も答えない。
「そう…………なのかもしれないわね」
どうやら図星だったようだ。
俺も1回しかその戦ってる姿を見たことないから何とも言えないが、あの力は“人間らしい”感情を抑えることで神様と近づく、または神様そのものになることでその圧倒的な力を開放するものだと思う。
ただ彼女は異様なまでに“力”を解こうとはしない。
まるで自身の本音や弱さを神龍という仮面で隠しているかのように。
激戦を潜り抜けてきたベテランの戦士だからこそ………自分の中の弱さを認められないように。
「まぁ、元気出しなって!俺の爆笑ギャグ見せてやるからっ!!」
「…………は?」
「さーらりとしたーうーせーつー♪
…………スンマセン、ホントスンマセン」
俺の視線の先には冷たい視線を送るドラゴンのお姉さん。
その冷たい視線は、もはや冷たいってレベルじゃない。
かつて恐竜を滅ぼした氷河期レベル。
もはや絶対零度。
下手をしたら……
……………狩 り 殺 さ れ る。
うん、これからは下手なタイミングでボケをかますのは止めておこう。