4話:今!(この世との)別れの時~♪(あの世へ)飛び立とう~♪……って、黙れや!!

「ここでちょっとした豆知識。

サーモンとシャケの違いは養殖か野生か。

サーモンの方が養殖でシャケは野生なんだ。

だからサーモンの方には寄生虫がいないから生で食べられるし、体内に寄生虫のいるシャケは生では食べられないんだよ」


「「へー」」


「何このノリ?」


《サーモンッ!イッチョッ!!

アッーーーーーーー!!》


サーモンの寿司をビンチョウヒナワーの肛門部分………であろうそこに設けられたスロットに装填する。

するとビンチョウヒナワーの目が『く』の字に変わり、口元にエネルギーが蓄積される。



「いやきたねぇよ。なんでそこにスロットをつけた?」


《ストラァァァァイク!ビンチョウバスター!!》


そんな俺のツッコミすら意に介さず、収束されたエネルギーの波動は解き放たれた。

空間を歪めるほどのエネルギーの奔流。


その勢いに押され、マイスシーの体も大きく後退される。


そして………そのエネルギーの奔流は残パントムを飲み込んだ。



「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


奴の断末魔が響く。

その膨大な力の波動は奴の体を飲み込み、焼き尽くし、そして破壊する。


そして奴の断末魔が消えた頃には、残飯の亡霊を土塊へと還したのであった。




「うぉぉぉ………」


無茶苦茶ながらも、なんて破壊力だ。

俺のアインでもここまでの火力はねぇ。


ただただその破壊力に唖然とするのみ。



「さぁ、仮面ライダーマイスシーの次の活躍はRIDER TIME マイスシー!

どうぞご期待ください!!」


「何その唐突な宣伝!?てか宣伝って何の宣伝!?意味わかんねぇ!」



あまりに意味がわからない。

俺は呆れながらも3人をみる。


なんだかんだ言ってこいつらなら大丈夫か。


そう思った矢先だ。








「………っ!?」





直後、俺の視界が眩い光に包まれる。


ヤバい………目を開けていられねぇ。






なんだ…………何が起こってるんだ………!?




「おまえら…………っ」



「大丈夫。また会えるよ………近いうちにな。

………また今度ね!」



俺は薄れ行く意識のなか、3人に手を伸ばす。

しかし、奴らはその手を取るどころか俺に向かって手を振り続ける。



意味わかんねぇ………本当に意味わかんねぇ。






そうしている頃には、俺の意識は真っ白に塗りつぶされて……………













─────────




「………意味わかんねぇ!!!」


「めちょぉぉぉっ!?」


俺の意識は更に反転。


気がついた頃には、あらゆるところがピンクに包まれた部屋にいた。

年頃の女の子が好みそうな部屋。




…………そして視界の先には見知った顔。




「どうしたの……………?大声出して」


目の前にいるのは赤毛の女。
少々切りすぎた前髪と幼さを残す顔立ちがチャームポイントだ。


この世界で出会い、そしてガンバライジングのプレイヤーとして仲良くなった女。


そして俺の腐れ縁ダチ公




「………花陽」


───野々咲 花陽(ののさき はなよ)。


こいつとの慣れそれはそれは、まぁツマランので割愛するが、こいつは信頼できる友人だ。
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