4話:今!(この世との)別れの時~♪(あの世へ)飛び立とう~♪……って、黙れや!!

「というわけで寿司夫!よろしくね!」


《イタマエ!ドライバー!!》


早苗は寿司皿をそのままバックルに張り付けたようなベルトを寿司夫の腰に装着。


…………あ?なんだそれ?


何その安っぽいベルト?



「えー………早苗さんも親方も変身できるじゃないですか」


「ウール、お前の意見は求めん。

残念ながら予算不足でそのドライバーはひとつしかないんだ」


「予算不足って何!?」


予算不足とかなんかリアルに生々しい話出てきたぞ………本当に大丈夫なのかコイツら。


て言うか敵は律儀に待ってやがる。

ちょっとイライラしてるのかしきりに指でバイクのカウルを小突いている。




「仕方ないだろ。

世間はソーシャルディスタンスだとか、時短営業だとかの自粛ムード一色で客足は遠退き、売上も落ちている。


しかも国のサポートも不十分。


そんな劣悪な状況下で雇用の確保と店の維持もしていかなきゃいけない。

そして、政府非公認組織であるITAMAEの活動費に武装の開発………」



「あー!もういい!!もういいっての!!

そういう生々しい話!!!」


まぁ、そういうがスウォルツ太郎……もとい経営者の苦労は嫌というほどわかった。



はぁ………なんかここに来てからどっと疲れた。



本当にツッコミ所が多すぎて着いていけねーよ…………。



こういうのはノゾミとか勇騎の役割だろ?




なんで俺が……………。
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