1話:魔法少女始めました!……ってなんのこと!?

《シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン!》


《リヒト!》《ドゥンケル!》


《Set up!》


《Connecting……》



「「「「「変身!!」」」」」


私を含めた5人が一斉にドライバーを起動。

またもや騒がしい待機音声に包まれる。

そして、お決まりの掛け声と共にそれぞれドライバーと連動アイテムを操作すれば………



《ソル・プリーズ!………サンサン……サンサン……!》


《デュアルフュージョン!ヴァルツ!ベーシック!

光と闇のマリアージュ!今こそ立ち上がれ最強のライダー!》


《チェーンジ!仮面ライダー!ジオウ!

カメーンライダー!ジ・オーウ……!》


《Rose Explosion…………》


私は宝石と魔法使いを模したホープ、勝利くんは黒いボディと赤い瞳のバッタを模したヴァルツに変身した。


ここまでは昨日の通りだよね。


だけど、ここからが違う。


セッテはイージスゼクターなる鳥を模したデバイスをライダーブレスに装着することで、『イージス』に変身する。

ちなみにセッテのライダーシステムは俗に言う『マスクドライダーシステム』なんだけど、“カブトの世界のライダー”に詳しい人なら多分こう思うはず。

『ワームによって作られたマスクドライダーシステムなのに昆虫以外のモチーフなんてあり得ない』って。

実は私のライダー・ホープもそうなんだけど、イージスもこの世界にいる普通のライダーたちとは少し違った秘密があるんだよね………。

それはすぐに分かるから、ちょっと待っててね。


次は勇騎さん。昨日はリベルという純白のライダーだったけど、今日は『ジオウ』っていう黒を基調にしたライダー。

目を引くのがなんといっても顔。
顔面にデカデカと『ライダー』って書いてあるんだ。
そして額には『カメン』の文字も。

ここまで自己主張の激しいライダーもいないよね。


そして最後は理緒。
理緒はローズという薔薇を模したマスクとボディが特徴の深紅のライダーに変身。

中世の騎士を模したその佇まいはどこか気品すら感じられる。



「さぁ………みんな!反撃開始、だよ?」


「「「あぁ!!」」」


「だから俺の台詞とるなよ!」


勇騎さんの決め台詞を拝借し、それぞれが構えると敵の大群目掛けて駆け出すのだった。
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