プロローグ:なんか希望の担い手(屑)を撥ねました……ってなにやってんの!?

「……おぉぉぉぉぉぉぉ!」


「ッ!?」


エキゾーストノートを響かせながら、私たちの方に近づいてくる何か。

これは間違いない。
私たちのもう一人の仲間。





そう、それは…………








「グエーーーーーーーーーッ!!」

「ノンたーーーーーーん!!」


………と思ったら、強烈な衝撃と共に私の体は宙を舞った。



「待たせたなお前ら!!

………あれ?ノゾミは?」


「……今あんたが撥ねたのがノンたんだよ!!」


「え?」


………そうです。私、今バイクで撥ね飛ばされたんです。
これが仲間にする仕打ちかよ!!



「……ったく鈍くせぇな、大丈夫かノゾミ?」

ここで私を撥ね飛ばした男……呼道勇騎が私の手をとり立ち上がらせる。


「人を撥ね飛ばしてそれですか!!
私のことをなんだと思ってるんですか!!」

「ん?芸人じゃねぇの?」

「どおしてだよォォォ!!」


「2人とも、コントはいいから。
敵すぐそばにいるから!」


「まったく……!」


何はともあれ敵は私たちを待っている。

私たち三人は改めて敵に向き直った。
2/9ページ
スキ