3話:ナカムラ、ヒーロー辞めるってよ……ってそこまでは言ってない!
「………何変顔してるんだよノゾミ……
ブルドッグ顔の次は進○の巨人顔か?」
「お"ぉ"ぉ"ん"!?」
一部始終を見ていたのか勇騎さんは呆れ顔で一言。
て言うか○撃の巨人顔って何!?
「笑顔の練習してたんですよ~、ねー、ノゾミお姉ちゃん」
「笑顔って……どうみてもバケモンの顔だろソレ」
「うん、勇騎さん永眠したいんですか?
………て言うか勇騎さんは本当に寝ててくださいよ、傷開いたらどうするんですか」
──傷の深さや多さからして、絶対安静なのにこの人は本当に無茶ばかりする。
昨日の晩だって私たちには無理だからと亨多くんや同じく怪我人の勝利くんと共に全員のライダーシステムのメンテナンスをやっていたのだが………流石に心配だ。
これで何かあったら私は………。
「だったらお前は俺の仕事を増やすな………
……で、千花。働いてみてどーよ?うちの喫茶店」
「いやいや勇騎さん経営者じゃないでしょ」
なんかドヤ顔になっているが、この人はただのバイト。ぺーぺー。
理緒をはじめとする女性陣が支えている以上、このエセ天才物理学者にこの職場で振るえる権力などありはしない。
特に理緒の前では勇騎さんはただの座布団だ。
「………酷いなお前」
「いやいや、本当のことでしょ」
「まぁいいや………で、千花。どうだった?」
「すごくいい喫茶店だと思う!みんな面白いし!それにノゾミお姉ちゃんもいるから!」
「ちょっと……千花………っ」
千花は屈託のない笑顔を見せ、私に抱きつく。
………でも、悪い気はしない。
私より背が高くてスマートな千花。
私なんかより大人っぽくて、頼りがいがあって……でも凄く純粋で甘えん坊………。
そんな魅力的な女の子が私を慕ってくれる。
ずっと欠けていたものが一気に満たされていく………ような、そんな感覚。
体が暖かくなって、抱えていた重荷が消えて、フワリフワリと体が浮かんでいくような感覚。
これが、"幸せ”というものなのか。
………もう、ずっとこのままでいい。
ずっと…………このまま
「ぬぉぉぉぉぞぉぉぉみぃぃぃぃぃ………」
───視覚化されるどす黒いオーラ。
………それを許さぬ“鬼”が一匹現れたのだ。
「せ、セッテ!?」
「私と言うものがありながらぁぁぁぁぁ………!」
そう、壁の向こうからセッテがこちらを見ていたのだ。
セッテの手には…………
「お………俺の勝負パンツ!!」
「勝負パンツって………」
そう………何故か勇騎さんの蝶柄のトランクスが握られている。
勝負パンツってのも気になるけど……
ま、まさか………この展開は………!
「ムッキーーーーーーーーーー!!」
「ぎゃあああああああああああああ!!
俺の一張羅ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
セッテはその一張羅を噛むとまたもや引き裂いてしまう。
これがセッテの怒り。勇騎さんの嘆き。
「「なにこのカオス………」」
もう、訳がわからないよ。
誰か説明プリーズ。解説プリーズ。
「ノゾミお姉ちゃん………今のうちに出よっか」
「え、ちょっと…………!」
しかし、それを好機と思ったのか、千花は私の手を引き、お店の外へと出ていく。
こうして、勇騎さんとセッテがコントを繰り広げている中、私たちは仕事場を抜け出すのだった。
うーん……今日は午前中だけだし、いいのかなぁ………?
そして…………
「………ふたりともうるさい」
「「スビマゼンデジタ」」
勇騎さんとセッテはノエルちゃんに折檻されて、いつまでもいつまでも正座させられてたんだってさー。
ブルドッグ顔の次は進○の巨人顔か?」
「お"ぉ"ぉ"ん"!?」
一部始終を見ていたのか勇騎さんは呆れ顔で一言。
て言うか○撃の巨人顔って何!?
「笑顔の練習してたんですよ~、ねー、ノゾミお姉ちゃん」
「笑顔って……どうみてもバケモンの顔だろソレ」
「うん、勇騎さん永眠したいんですか?
………て言うか勇騎さんは本当に寝ててくださいよ、傷開いたらどうするんですか」
──傷の深さや多さからして、絶対安静なのにこの人は本当に無茶ばかりする。
昨日の晩だって私たちには無理だからと亨多くんや同じく怪我人の勝利くんと共に全員のライダーシステムのメンテナンスをやっていたのだが………流石に心配だ。
これで何かあったら私は………。
「だったらお前は俺の仕事を増やすな………
……で、千花。働いてみてどーよ?うちの喫茶店」
「いやいや勇騎さん経営者じゃないでしょ」
なんかドヤ顔になっているが、この人はただのバイト。ぺーぺー。
理緒をはじめとする女性陣が支えている以上、このエセ天才物理学者にこの職場で振るえる権力などありはしない。
特に理緒の前では勇騎さんはただの座布団だ。
「………酷いなお前」
「いやいや、本当のことでしょ」
「まぁいいや………で、千花。どうだった?」
「すごくいい喫茶店だと思う!みんな面白いし!それにノゾミお姉ちゃんもいるから!」
「ちょっと……千花………っ」
千花は屈託のない笑顔を見せ、私に抱きつく。
………でも、悪い気はしない。
私より背が高くてスマートな千花。
私なんかより大人っぽくて、頼りがいがあって……でも凄く純粋で甘えん坊………。
そんな魅力的な女の子が私を慕ってくれる。
ずっと欠けていたものが一気に満たされていく………ような、そんな感覚。
体が暖かくなって、抱えていた重荷が消えて、フワリフワリと体が浮かんでいくような感覚。
これが、"幸せ”というものなのか。
………もう、ずっとこのままでいい。
ずっと…………このまま
「ぬぉぉぉぉぞぉぉぉみぃぃぃぃぃ………」
───視覚化されるどす黒いオーラ。
………それを許さぬ“鬼”が一匹現れたのだ。
「せ、セッテ!?」
「私と言うものがありながらぁぁぁぁぁ………!」
そう、壁の向こうからセッテがこちらを見ていたのだ。
セッテの手には…………
「お………俺の勝負パンツ!!」
「勝負パンツって………」
そう………何故か勇騎さんの蝶柄のトランクスが握られている。
勝負パンツってのも気になるけど……
ま、まさか………この展開は………!
「ムッキーーーーーーーーーー!!」
「ぎゃあああああああああああああ!!
俺の一張羅ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
セッテはその一張羅を噛むとまたもや引き裂いてしまう。
これがセッテの怒り。勇騎さんの嘆き。
「「なにこのカオス………」」
もう、訳がわからないよ。
誰か説明プリーズ。解説プリーズ。
「ノゾミお姉ちゃん………今のうちに出よっか」
「え、ちょっと…………!」
しかし、それを好機と思ったのか、千花は私の手を引き、お店の外へと出ていく。
こうして、勇騎さんとセッテがコントを繰り広げている中、私たちは仕事場を抜け出すのだった。
うーん……今日は午前中だけだし、いいのかなぁ………?
そして…………
「………ふたりともうるさい」
「「スビマゼンデジタ」」
勇騎さんとセッテはノエルちゃんに折檻されて、いつまでもいつまでも正座させられてたんだってさー。