「あっ、そうだノゾミちゃん！」


私が勝利くんから聞かされた衝撃(？)の事実の前に硬直していると理緒が話しかけてくる。



「今日はこの植え込みの木に水あげといてね！ホースここにあるから！」


「う、うん………」


ホースが蛇口の側に置いてあるのを確認すると私はホースの先端を手に取り、バルブを開く。



…………しかし、水は出ない。



「ありゃ？」


何故かバルブを全開にしてもホースから水が出ない。

しかし、その原因はすぐにわかった。



「なーんだ……ホースが蛇口に繋がってないのか…………」


蛇口から水が勢いよく出ているのを確認し、ようやく納得した。

だが、水を止めてからホースつけるのめんどくさいなぁ………


そこで私はそーっと………そーっと、水が出ている蛇口にホースを近づけそのままホースを繋げようとするも…………





───ズリッ




「へっ？あばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば！！」


ホースがずれてしまい、そのせいで私は全開にした蛇口から放たれる大量の水が私に襲い掛かる。




「ノゾミお姉ちゃん！？」


「ちょっとノゾミちゃん何やってんの！？」


「あばばばばばばばばばばばばば！」


コレには理緒や千花も戸惑いの表情を浮かべる。


これは私の自業自得だけど……冷たい！

とにかく冷たい！！ていうか痛い！！


冷たいを通り越して痛い！痛すぎる！！


１月の真冬にまさか水を被ることになるなんて！

こんなのなかなかやる人いないよ！！




「ど"お"し"て"だ"よ"お"お"お"お"！！」


「どう考えてもノゾミお姉ちゃんの自業自得」


…………うん、わかってる。


わかってるから………人の心折るのやめて？