2話:魔法少女としてがんばります!……ってどおしてだよォォ!!

「これで決めるだっちゃ!!」


《ときめきっ!キックストライク!ドリル!ソルビーム!》


互いに消耗しきった。

口惜しいが、そろそろこの戦いにも幕を閉じなくてはならない。



私たちは互いに最大最強の一撃を放つためにそれぞれ構えをとる。


奴はあの星の飾りがついたステッキを振るい、魔法を発動させる。
キックストライクをベースにそれぞれ太陽の力を宿した螺旋状のエネルギーを右足に宿す。



やはりキメワザに選択したのはライダーキックか。




───面白い。





《JOKER!UNICORN!ROCKET!MAXIMUM-DRIVE!!》


解放されるガイアメモリの力。


ジョーカーのマキシマムで左足にエネルギーを集中させ、それをユニコーンのマキシマムで螺旋状に練り上げ貫通力を強化。


ここまでは目の前の奴と同じ構成の技だ。



しかし、私の右腕には翡翠の如く輝くロケットの形をしたエネルギー体が纏われる。

これで推進力を強化するのである。





「えーいっ!」


「はぁっ………!」


奴は背中の天使を思わせる翼を展開し飛び上がり、私は右腕のロケットの推進力で上昇する。



そして互いに螺旋状の破壊エネルギーを纏った足をつきだして…………




「「はーーーーーーーーっ!!」」


眩く輝く槍となった私たちの一撃がぶつかり合う。


螺旋状に回転する“力”と“力”がぶつかり合い、その余波が辺りを文字通り切り裂いていく。




「っ!!」


「ぐっ………!」


最大最強の一撃のぶつかり合いの果て……




私たちの体は眩い光に包まれ、やがて視界の全てが白く染まっていった。
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