2話:魔法少女としてがんばります!……ってどおしてだよォォ!!

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気がつくと、そこは元の街並み。


ユライトがアシッドローグと切り結んでいる。

そして前方には固まったかのように動かないリベルアシッドスマッシュ。




「勇騎……さん………?」


動く気配はない。

もしかして勇騎さんの魂は失われたのかと不安になってしまう。




───だが、それは杞憂であったようだ。




「!?」


俺の拳が触れる頬からヒビが入り、それが全体に広がって行く。


そう、そこは俺が勇騎さんに拳を叩きつけた場所だ。



やがでリベルアシッドスマッシュの体が崩れはじめて……………





「バァカ……………!」


言葉とは裏腹に景色が滲んでいく。
目頭が熱くなる。



そうだ…………帰ってきたんだ。



俺たちの英雄が………俺たちの“王”が。




「待たせたな…………」


「おせぇよ…………勇騎さん…………!」


まるでスマッシュの体から脱皮するかのように、勇騎さんは姿を現わしたのだ。



「やったようね………!」


「ばっ……バカなぁぁぁぁぁぁ!!

ぐっ……!」


勇騎さんがリベルアシッドスマッシュの体から這い出ると、ユライトはアシッドローグを蹴り飛ばし、勇騎さんのもとへ。



「動ける…?」


「なんとか、な………」


勇騎さんはユライトに支えられ、俺のもとへ。

あれだけの事を言ったばかりなのでなんか気恥ずかしいというかなんというか。



「…………効いたぜ、お前のパンチ。

でも、やりすぎだバカ野郎……」


「ハッ、俺だから一発で済んだんだ。

……………ノンたんなら笑顔であんたを再起不能になるまで殴り続けるだろうぜ?

“私希望お前死ねーボコボコボコー”って」



「おまっ……ハハッ……一言も二言も余計だろ……。

………………まっ、本当にやりそうだけどな」



「ふっ……あんただって言ってんじゃねーか……」



くだらないジョークをいいながら、ふたりで顔を見合わせる。






そして………………





「「ぷっ………あははははははは!」」



ふたり揃って吹き出してしまう。




「???」


何がおかしいのかわからないといった感じのユライト。


まぁ、そりゃそうだろうな。




「何がおかしい!?」


敵であるアシッドローグに至っては立ち上がり激昂する。

しかし、俺は…………俺たちはこう言ってやるのだ。



「「お前の敗北が決まったことがだよ!!」」
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