2話:魔法少女としてがんばります!……ってどおしてだよォォ!!
「わかった………」
俺の決意を認めてくれたのか、ユライトが頷いたその瞬間、彼女を中心に虹色の光が放たれる。
そして“それ”は俺と勇騎さん以外の全てを世界から切り離す。
…………いや、俺たちの方が世界から“切り離された”のか。
何もない虹色の空間に俺と勇騎さんのふたりだけとなった。
「勇騎さんっ!!」
目の前にいる勇騎さんに向かって叫ぶ。
しかし、目の前の勇騎さんにはアシッドローグの洗脳を自力で解いた力強さは感じられず、むしろ普段誰にも見せないような弱々しさすら感じられた。
「勝利か……………」
「………あんた、どうしたんだよ………?」
「来るな!」
疲れきった、やつれたような表情の勇騎さん。
なんでだろう、なんでこの人がこんな弱々しい姿を見せているだけでこんなに不安になるんだろう?
勇騎さんに歩み寄るが、勇騎さんはそれを拒絶する。
「………ダメなんだ。俺には。
お前だって見たろ?ユライトだっけ?
あのライダーに俺が手も足も出ない所」
自嘲気味に笑うと勇騎さんは口を開く。
ここは現実世界じゃなくて…いわば精神世界。
心の奥底に隠した本音が暴かれる場所。
そうか。
俺を奮い立たせてくれた勇騎さんも、ここで弱音を吐く勇騎さんも本物。
必死に隠してた心の弱さが隙になってスマッシュになったのか。
「……第二次ライダー大戦の覇者になって、ライダーたちの力を手にいれて、お前たちのリーダーになって。
そんなつもりはなかったけど………心の何処かでは浮かれてたんだろうな。
なんか自分が認められた気がしてさ。
でも……Re:BUILDのやつらと戦って、全く敵わなくて、昔の仲間にも絶縁されて、仲間も危険に晒した。お前だって………。
今だってスマッシュにされて、いきなりやって来たライダーにボコボコにされてる」
「勇騎さん…………」
そうだ。確かにこの人は強い。
現に俺たちのリーダーになってるし、俺たちのライダーシステムのメンテナンスや作戦の立案も全部勇騎さんがメインだ。
だが、言いたくはないが敵はそれ以上だ。
力量も、技術力も、そして権力も……
何もかもが桁違いなのだ。
「この間だって全力で戦ったのに、ただの協力者の女に負けてる………。
強くなきゃいけないのにな………」
「……………」
ただ、黙って勇騎さんの本音を聞く。
半年とはいえ、付き合いは濃密なはずだ。
だが、その本音を何一つとして聞いてこなかった。
時間のなさを言い訳にして。
そんな怠慢が、そして勇騎さんへの過度な期待が勇騎さんを追い詰めていたのだ。
だが……………
「………なぁ、勇騎さん。
あんた、俺らを……他の奴らをナメてねぇか?」
「………勝利」
俺は勇騎さんを睨み付ける。
勇騎さんの本音もわかってる。
そして俺たちがそうさせたのもわかってる。
ただ………無性に腹がたった。
───仲間として、“対等に見られていない”と思ったんだ。
俺の決意を認めてくれたのか、ユライトが頷いたその瞬間、彼女を中心に虹色の光が放たれる。
そして“それ”は俺と勇騎さん以外の全てを世界から切り離す。
…………いや、俺たちの方が世界から“切り離された”のか。
何もない虹色の空間に俺と勇騎さんのふたりだけとなった。
「勇騎さんっ!!」
目の前にいる勇騎さんに向かって叫ぶ。
しかし、目の前の勇騎さんにはアシッドローグの洗脳を自力で解いた力強さは感じられず、むしろ普段誰にも見せないような弱々しさすら感じられた。
「勝利か……………」
「………あんた、どうしたんだよ………?」
「来るな!」
疲れきった、やつれたような表情の勇騎さん。
なんでだろう、なんでこの人がこんな弱々しい姿を見せているだけでこんなに不安になるんだろう?
勇騎さんに歩み寄るが、勇騎さんはそれを拒絶する。
「………ダメなんだ。俺には。
お前だって見たろ?ユライトだっけ?
あのライダーに俺が手も足も出ない所」
自嘲気味に笑うと勇騎さんは口を開く。
ここは現実世界じゃなくて…いわば精神世界。
心の奥底に隠した本音が暴かれる場所。
そうか。
俺を奮い立たせてくれた勇騎さんも、ここで弱音を吐く勇騎さんも本物。
必死に隠してた心の弱さが隙になってスマッシュになったのか。
「……第二次ライダー大戦の覇者になって、ライダーたちの力を手にいれて、お前たちのリーダーになって。
そんなつもりはなかったけど………心の何処かでは浮かれてたんだろうな。
なんか自分が認められた気がしてさ。
でも……Re:BUILDのやつらと戦って、全く敵わなくて、昔の仲間にも絶縁されて、仲間も危険に晒した。お前だって………。
今だってスマッシュにされて、いきなりやって来たライダーにボコボコにされてる」
「勇騎さん…………」
そうだ。確かにこの人は強い。
現に俺たちのリーダーになってるし、俺たちのライダーシステムのメンテナンスや作戦の立案も全部勇騎さんがメインだ。
だが、言いたくはないが敵はそれ以上だ。
力量も、技術力も、そして権力も……
何もかもが桁違いなのだ。
「この間だって全力で戦ったのに、ただの協力者の女に負けてる………。
強くなきゃいけないのにな………」
「……………」
ただ、黙って勇騎さんの本音を聞く。
半年とはいえ、付き合いは濃密なはずだ。
だが、その本音を何一つとして聞いてこなかった。
時間のなさを言い訳にして。
そんな怠慢が、そして勇騎さんへの過度な期待が勇騎さんを追い詰めていたのだ。
だが……………
「………なぁ、勇騎さん。
あんた、俺らを……他の奴らをナメてねぇか?」
「………勝利」
俺は勇騎さんを睨み付ける。
勇騎さんの本音もわかってる。
そして俺たちがそうさせたのもわかってる。
ただ………無性に腹がたった。
───仲間として、“対等に見られていない”と思ったんだ。