前編

「1号さん!」


《仮面ライダー1号!》


「Wさん!」


《仮面ライダーW!》


まずは将さんがライダーアンプルを起動させ専用の変身ベルト……クロスドライバーに装填していく。



「風の力、お借りします!変身ッ!!」


《クロスライド!ダブルサイクロン!!》


そして決め台詞と共にバックルのレバーを引けば、黄緑と黒のエネルギーがバックルで融合され1つの風車へと変化し高速回転する。

そして、電子音声が鳴ると同時に黒と緑の風が将を纏い、何度も見てきた姿……ダブルと1号を掛け合わせたかのような戦士が現れる。


これがクロス・ダブルサイクロン。将さんが最もよく変身する姿だ。



「さぁ、次はお前の番だぜ?」


「…………!」


将さん………いやクロスに促され、意を決した俺は先ほど変化したライダーカプセルを構える。



「ゴースト!」


《ゴースト!》


「カブト!」


《カブト!》


カプセルを起動し左腕のホルダーに装填してゆく。

するとそれぞれのライダーの幻影が俺の隣に現れる。




「駆け抜けるぜ!魂!変身!!」


《デュアルフュージョン!ヴァルツ!バニシングファントム!》


《交差する赤き幻影!加速せよその魂!》


赤と黒の変身アイテム……エクスライザーでカプセルを読み込む。

すると電子音声と共にゴーストとカブトの幻影が俺の体に重なり合い、俺の体が光に包まれる。

そして光が晴れた頃に窓ガラスに映し出された俺の新しい姿は………

カブトムシを思わせる一本角に黒い複眼。
幽霊を思わせる赤いパーカーに骨を思わせるラインドライブ。


簡単に言えば、カブトとゴーストを掛け合わせたような姿をしていたのだ。
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