完結編
「ふふっ………フハハハハハハハハ!!
まさか……まさかここまでの力を手にしようとは!」
「───うるせぇよ」
俺が新たな力を手にして嬉しいのか両手を広げ、高笑いするリンク。
俺は隙だらけな奴に肉薄すると拳を叩き込む。
先ほどまでならそんな状態でも拳は防がれていただろう。
しかし…………
────ドォォォォン……!
「嘘、だろ…………
…………ナイメアが、一撃で……」
勇騎さんの驚愕する声。
爆発音にも似た轟音と共に奴の体は爆ぜ、グシャッという音と共に生き別れとなった下半身が後ろへと倒れこんだ。
これが俺の、いやヴァルツの新しい力。
文字通り“全てのライダーの歴史”を受け継いだ次代の王の力。
その拳はただの一撃にして強敵だったリンクの体を粉微塵に消し飛ばしたのだ。
……だが、呆気なさすぎる。
当然、あいつのことだ。
───これで終わるわけなどない。
「おやおやおや………。私としたことが油断しましたね」
どこからともなく聞こえてくる奴の声。
それと同時に飛び回る“光”。
これはナイメアの目に埋め込まれていた宝珠だ。
宝珠は建物の方で控えていた仮面の男の、その仮面を砕くとその体を乗っ取る。
するとその男の体は目映い光と共に、先ほど粉砕したリンクのものと同じものとなった。
どうやらあの取り巻きの仮面の男たちはナイメアの部下であると同時にナイメアが体を失った時のスペアボディだったようだ。
「…………だからなんだってンだよ」
しかし、今さらそんなことわかったところでどうでもいい。
奴は………ナイメアはここで殺す。
そう決めたんだ。
全てのスペアボディごと、何度でも奴を殺してやるよ。
「アッハハハハハ!!」
狂ったように笑いながら、肉薄するリンク。
先ほどまであれほどその動きを捉えられなかったリンク。
変身しているナイメアの実力もさることながら、リンクのスペックも勇騎さんのリベルオーミネーションシールズと同等。
シールズですら、ヴァルツの苦戦したエクスキメラを一撃で沈めているのだ、その能力の高さは想像できるはずだ。
だが───今となっては遅い。
それこそ時が止まっているようにすら見える。
《アルティメット!ヘイセイバー!!》
『究』『極』『平』『成』『刃』の5文字を模したエネルギー体がバックルから放出されリンクの凶刃から俺の体を護る。
そしてそれらが縦一列に並び、『究極平成刃』の言葉が完成すると剣が構成された。
鍔には何やら時計のようなものがついている。
……どうやらこの武器、『アルティメットヘイセイバー』こそがこの姿専用の武器らしい。
俺は宙に浮かぶアルティメットヘイセイバーを掴むと奴に一太刀浴びせた。
奴の装甲を豆腐のように切り裂くと、装甲の隙間から血液を撒き散らしながら仰け反った。
「フフフ………アーッハッハッハッハ!!
………この感覚だァァ……!
極限の命のやり取りの中でこそ、私は自らの生を実感することができる……!
アクエリアスの神龍との戦いですら感じられなかったこの感覚……長らく忘れていましたよ。
これこそ戦……これこそ我が命……!!」
……一度俺に殺されておいて、この口振りだ。
奴は胸部から溢れ出る血を押さえながら、愉悦に浸る。
他人のものだけではなく自らの命すらも粗末に扱い、容易く快楽と天秤にかけ、容易く快楽を選ぶ。
……そんなに戦いが好きなら戦いの中で死なせてやるよ。
もちろんスペアボディが失くなるまで何度も殺してからな。
「………もう喋らなくてもいいぞ、ナイメア……!」
《HEY!クウガ!アルティメット!》
「細胞ひとつ残さず………あの世に送ってやる………!!」
《スクランブルライダーレコードブレーク!!》
刃に宿るのは黒き業火。
散々命を弄んだ目の前の悪魔を断罪する地獄の炎。
さながら俺は奴に審判を下す地獄の門番か。
俺は自分ですらももて余してしまうほどの熱量を誇る炎をリンクめがけて振り下ろすのであった。
まさか……まさかここまでの力を手にしようとは!」
「───うるせぇよ」
俺が新たな力を手にして嬉しいのか両手を広げ、高笑いするリンク。
俺は隙だらけな奴に肉薄すると拳を叩き込む。
先ほどまでならそんな状態でも拳は防がれていただろう。
しかし…………
────ドォォォォン……!
「嘘、だろ…………
…………ナイメアが、一撃で……」
勇騎さんの驚愕する声。
爆発音にも似た轟音と共に奴の体は爆ぜ、グシャッという音と共に生き別れとなった下半身が後ろへと倒れこんだ。
これが俺の、いやヴァルツの新しい力。
文字通り“全てのライダーの歴史”を受け継いだ次代の王の力。
その拳はただの一撃にして強敵だったリンクの体を粉微塵に消し飛ばしたのだ。
……だが、呆気なさすぎる。
当然、あいつのことだ。
───これで終わるわけなどない。
「おやおやおや………。私としたことが油断しましたね」
どこからともなく聞こえてくる奴の声。
それと同時に飛び回る“光”。
これはナイメアの目に埋め込まれていた宝珠だ。
宝珠は建物の方で控えていた仮面の男の、その仮面を砕くとその体を乗っ取る。
するとその男の体は目映い光と共に、先ほど粉砕したリンクのものと同じものとなった。
どうやらあの取り巻きの仮面の男たちはナイメアの部下であると同時にナイメアが体を失った時のスペアボディだったようだ。
「…………だからなんだってンだよ」
しかし、今さらそんなことわかったところでどうでもいい。
奴は………ナイメアはここで殺す。
そう決めたんだ。
全てのスペアボディごと、何度でも奴を殺してやるよ。
「アッハハハハハ!!」
狂ったように笑いながら、肉薄するリンク。
先ほどまであれほどその動きを捉えられなかったリンク。
変身しているナイメアの実力もさることながら、リンクのスペックも勇騎さんのリベルオーミネーションシールズと同等。
シールズですら、ヴァルツの苦戦したエクスキメラを一撃で沈めているのだ、その能力の高さは想像できるはずだ。
だが───今となっては遅い。
それこそ時が止まっているようにすら見える。
《アルティメット!ヘイセイバー!!》
『究』『極』『平』『成』『刃』の5文字を模したエネルギー体がバックルから放出されリンクの凶刃から俺の体を護る。
そしてそれらが縦一列に並び、『究極平成刃』の言葉が完成すると剣が構成された。
鍔には何やら時計のようなものがついている。
……どうやらこの武器、『アルティメットヘイセイバー』こそがこの姿専用の武器らしい。
俺は宙に浮かぶアルティメットヘイセイバーを掴むと奴に一太刀浴びせた。
奴の装甲を豆腐のように切り裂くと、装甲の隙間から血液を撒き散らしながら仰け反った。
「フフフ………アーッハッハッハッハ!!
………この感覚だァァ……!
極限の命のやり取りの中でこそ、私は自らの生を実感することができる……!
アクエリアスの神龍との戦いですら感じられなかったこの感覚……長らく忘れていましたよ。
これこそ戦……これこそ我が命……!!」
……一度俺に殺されておいて、この口振りだ。
奴は胸部から溢れ出る血を押さえながら、愉悦に浸る。
他人のものだけではなく自らの命すらも粗末に扱い、容易く快楽と天秤にかけ、容易く快楽を選ぶ。
……そんなに戦いが好きなら戦いの中で死なせてやるよ。
もちろんスペアボディが失くなるまで何度も殺してからな。
「………もう喋らなくてもいいぞ、ナイメア……!」
《HEY!クウガ!アルティメット!》
「細胞ひとつ残さず………あの世に送ってやる………!!」
《スクランブルライダーレコードブレーク!!》
刃に宿るのは黒き業火。
散々命を弄んだ目の前の悪魔を断罪する地獄の炎。
さながら俺は奴に審判を下す地獄の門番か。
俺は自分ですらももて余してしまうほどの熱量を誇る炎をリンクめがけて振り下ろすのであった。