後編

「へぶっ!!」


地面に叩きつけられると変身が解除される。


「ちょっとぉ将さぁん!!なにやってんの!!」


「わりぃわりぃ」


すぐさま起き上がりクロスに詰め寄るとクロスは両手を合わせて謝る。



「そんなことやってる場合じゃないだろ」


「あいたっ」


するとそこに勇騎さんと輝がやってきて、勇騎さんが俺にチョップを放つ。

チョップを受け、そうでしたと我に帰ると鎧武者が吹っ飛ばされた方へと恐る恐る歩み寄る。

壁に激突して動かなくなった鎧武者がそこにはいた。



「…………」


動かない事を確認し、手を伸ばし鎧武者に触れる。

すると鎧武者のスーツは砂の城が崩れ落ちるかのように細かい粒子となって崩れ落ち、中から男性が現れる。

男性は苦しそうにうめき声をあげている。



「病院に連れていかないと………。立てますか………?」


服装を見たところ、男性は組織の連中ではなくただの一般人だという事が分かった。

おそらく組織に連れ去られ操り人形にされていたのだろう。

そして組織に関する記憶も消されているだろう。

それが奴らのやり方だ。

俺は男性に肩を貸し、立ち上がらせると病院へと向かった。
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