後編

「…………」


変身した俺たちに警戒したかのようにスパイダーアンゲロスに攻撃指示を出す鎧武者。

スパイダーアンゲロスたちは指示を受けると一斉にこちらに向かって飛びかかってくる。



「間違えて攻撃するなよ!?」


「わかってるって!」


自分の怪物然とした姿に戸惑いつつクロスに釘をさせば、俺たちは大量発生したスパイダーアンゲロスの群れに飛び込んで行く。



「おらぁぁぁぁっ!!」


まずは俺が先陣を切る。

両腕の鋭い爪『ハイバイブネイル』が高速振動し、スパイダーアンゲロスの体を切り裂いてゆく。

飛び散る血飛沫。

返り血で視界が真っ赤に染まるのも御構い無しだ。



「シンさんとアマゾンさんのワイルドさの融合か………こうして見てみるとやっぱヤベェな!」


クロスは俺が倒し損ねたスパイダーアンゲロスを的確に両腕のアームカッターで切り裂いてゆく。

クロスが俺に合わせてくれているところがあるとはいえ、その動きはまさに阿吽の呼吸。




今の俺たちは負ける気がしない。





「「………もう、あの2人だけでいいんじゃないかな」」


「まぁそう言うな」


先に来ていた輝と勇騎さんはこんなことを言い出す始末。

まぁ、無理はないわな。
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