後編

「………ったく。将さんのせいでボロボロなんですけど」


「俺のせいかよ」


「ジョークだよジョーク」


軽口を叩きながら漆黒の鎧武者の攻撃を回避しつつ、俺たちはそれぞれライダーカプセルとライダーアンプルを起動させる。



《シン!》


《アマゾン!》


《仮面ライダーオーズ!》


《仮面ライダーアマゾンオメガ!》


俺は起動したカプセルをホルダーに、将さんは起動したアンプルを腰のドライバーにそれぞれ装填していく。



「シン!アマゾン!………荒ぶるぜ、本能!変身!!」


「オーズさん!アマゾンオメガさん!荒ぶる力、お借りします!変身!!」


そして俺はエクスライザーでカプセルを読み込ませ、将さんはドライバーのレバーを引くことでアイテムの力を解放する。




《デュアルフュージョン!ヴァルツ!モンスウォーリアー!》


《ぶち壊せ!覆せ!全て焼き尽くせ!轟く野生の力!》



《クロスライド!バイオレントドゥーム!》


電子音声とともに俺が赤い炎に、将さんが緑の炎に包まれれば徐々に肉体が再構成されていく。

そして炎が晴れればその姿を現す。


まずは将さんの方。

吊り上がった複眼に緑と黒のインナー、紫の恐竜を思わせる装甲、そして全身のまだら模様。
その姿はまさに機械仕掛けの野獣そのもの。


対する俺はというと………



「………コレホントにライダー?」


すかさず窓ガラスで自分の姿をチェックする。

たれ目の複眼に全身を包む緑の生体装甲、長く伸びた触覚に全身の棘とまだら模様。

その姿はライダーというよりは怪物そのものであった。



………うーむ、自分の姿チェックするんじゃなかった。
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