前編

体を起こしふと外を見る。

外はすでに朝になっており日の光が差し込んでいた。



「………やっぱ将さん強ぇや」


「バァカ……まだまだ負けねぇよ」


変身解除すると将さんも座り込む。



「………それでどうよ?なんか掴めたか?」


「うん………」


先輩ライダーたちの想いを感じて、その想いを継ぐ。

今迄そんな事考えた事なかった。

この世界で信じられるのは自分ひとりだと思ってたから。

でも………違った。

俺にも仲間が出来た。

そして仲間たちは俺に大切なものをくれた。

戦うための力だけじゃない。自分を信じること、本当の強さや優しさ………。

数えきれないくらい色んなものをもらった。

ここにいる将さんにだって。

そして受け取ったものを今度は俺が誰かに託す………そのために歩き続ける。


それがきっと『想いを継ぐ』って事なんだ。



「そっか………それなら良かったぜ」


俺の表情を見て安心したのか安堵の表情を浮かべる将さん。

言葉には出さないが答えが出た事を理解してくれたようだ。



しかし………



「ところでよ………」


「何さ?」


安堵の表情から一変、将さんはニヤリと笑みを浮かべる。



「お前、ノエルちゃんとヤりたいだろ?」


「!?」


ヤりたいってもしかしてそういう話か!?
ていうかいきなりどうした!?
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