Chapter.1:みっちゃん
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「今日は楽しかったね」
「そうだね~」
あれからあらゆるアトラクションを巡り、気がついたらもう夕方。
俺たちは遊園地を出る事にした。
そして夕食を終え、帰り道。
たわいのない話をしながら夕焼けに染まった道を歩く。
「…………みっちゃん」
しばらくするとあかりんが俺の上着の裾を掴んでくる。
彼女の方を見てみれば先ほどとはうってかわって目を潤ませ、今にも泣きだしそうな顔をしていた。
「どうしたの?」
俺は少し不安になりながらも彼女を安心させるべく微笑みかけると彼女の頭を撫でる。
すると彼女は涙をポロポロと零し始め、たった一言、
「帰りたくない………」
と呟いた。
「あかりん………」
あの惨劇のせいで俺たちの帰りを待つものはいなくなってしまった。
それはあかりんも例外ではない。
母親と姉をあの惨劇で失ってしまったのだ。
こんな時に気の利いたことを言えればいいのだが俺は何も言えず俯いてしまう。
「お願い、みっちゃん………。今日だけは一緒にいて………」
消え入りそうな声で呟く彼女。
涙が夕陽に照らされキラキラと光る。
不謹慎ながらも泣いている彼女も綺麗だと思った。
「いいよ。うちにおいで」
「いいの………?」
涙で目を潤ませながら上目遣いで俺を見つめるあかりん。
こんな顔されちゃ断るに断れないよ。
「うん!」
「ありがと……」
俺が頷くと同時に彼女は俺に抱きついてくる。
俺も彼女の体を優しく包み込むと彼女の頭を何度も撫でた。
抱きしめた彼女の細い体は優しい暖かさに満ち溢れていて、こっちもなんだか涙が溢れそうになる。
1人で寂しかったんだよな。ずっと我慢してたんだよな。
「約束する………俺は君を1人にはしない。ずっと側にいるから……」
「うん…………うん…………!」
俺の腕の中で震える彼女を見て俺は自分自身に誓いを立てた。
何があっても彼女の側にいると。
そして何があっても彼女を守り抜くと…………。
「今日は楽しかったね」
「そうだね~」
あれからあらゆるアトラクションを巡り、気がついたらもう夕方。
俺たちは遊園地を出る事にした。
そして夕食を終え、帰り道。
たわいのない話をしながら夕焼けに染まった道を歩く。
「…………みっちゃん」
しばらくするとあかりんが俺の上着の裾を掴んでくる。
彼女の方を見てみれば先ほどとはうってかわって目を潤ませ、今にも泣きだしそうな顔をしていた。
「どうしたの?」
俺は少し不安になりながらも彼女を安心させるべく微笑みかけると彼女の頭を撫でる。
すると彼女は涙をポロポロと零し始め、たった一言、
「帰りたくない………」
と呟いた。
「あかりん………」
あの惨劇のせいで俺たちの帰りを待つものはいなくなってしまった。
それはあかりんも例外ではない。
母親と姉をあの惨劇で失ってしまったのだ。
こんな時に気の利いたことを言えればいいのだが俺は何も言えず俯いてしまう。
「お願い、みっちゃん………。今日だけは一緒にいて………」
消え入りそうな声で呟く彼女。
涙が夕陽に照らされキラキラと光る。
不謹慎ながらも泣いている彼女も綺麗だと思った。
「いいよ。うちにおいで」
「いいの………?」
涙で目を潤ませながら上目遣いで俺を見つめるあかりん。
こんな顔されちゃ断るに断れないよ。
「うん!」
「ありがと……」
俺が頷くと同時に彼女は俺に抱きついてくる。
俺も彼女の体を優しく包み込むと彼女の頭を何度も撫でた。
抱きしめた彼女の細い体は優しい暖かさに満ち溢れていて、こっちもなんだか涙が溢れそうになる。
1人で寂しかったんだよな。ずっと我慢してたんだよな。
「約束する………俺は君を1人にはしない。ずっと側にいるから……」
「うん…………うん…………!」
俺の腕の中で震える彼女を見て俺は自分自身に誓いを立てた。
何があっても彼女の側にいると。
そして何があっても彼女を守り抜くと…………。