Chapter.3:ゆりかちゃん
「───ッ!!」
「………あァァァァァァ!!」
カズトの胸ぐらを掴み、無理やり立ち上がらせると、反対側の人差し指と中指で奴の目玉を潰す。
まるで豆腐に指を突っ込むかのような感覚。
透明な体液と血液が差し込んだ二本の指から溢れだし簡単に奴の両目を潰すことができた。
これまでとは比べ物にならない程に叫び、暴れるカズト。
さて………次はどうしてやろうか。
そんなことを考えながら再びソニックアローを構えた時だった。
「「「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」
体を引きずりながらも、外の方で逃げていった3人の断末魔が聞こえてきた。
その直後、外が青白い光に照らされた。
「……………なんだ………?」
これは普通の人間が出来るようなことではない。
これは……俺と同じようにライダーに変身できるものか、またはアンゲロスか………その二択だ。
間違いなく戦闘になる。
俺は警戒し、構える。
「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「………!?」
突如カズトの身体中から炎が吹き出し、思わず掴んでいたカズトの体を離してしまう。
その炎は奴の体をあっという間に飲み込むと、その体を塵も残さすに焼き尽くしたのだ。
残ったのは奴の体の形に焼け焦げた床のみ。
「……………全く、嫌になるよね。人間ってやつは」
背後から声が聞こえてきた。
先程まで一緒にいたあの子の声。
新しい友達。
またねって………約束をかわしたばかりの友達。
俺は恐る恐る振り返る。
「…………君もそう思うだろ、道紀くん?」
複眼越しの俺の目に飛び込んできたのは、
黒い和服。
白い髪。
左右で色の違う瞳。
でも、その表情はあの時約束をかわした“友達”とは思えない。
別人とすら思えてしまうほどに冷たいものであった。
「……………ジル」
────ジル・ロックディール。
蒼き炎を操り、その中心に佇む姿には初めて出会った時の儚さはなく、むしろその蒼き炎で有無も言わず全てを焼き尽くす力強さを、そして何を考えているか分からないその掴み所のない不気味さを感じる。
コイツは普通じゃないというのは出会った時から分かっていたつもりだ。
でもそれは特殊な境遇から来るものだと無理やり納得しようとした自分がいた。
だが………コイツは明らかに“人間じゃない”。
自分が自分でどんな顔をしていたかは分からない。
でも仮面の下では自分でも驚くくらいに間抜けな顔をしていたんだろう。
自分でも驚くくらいに動揺したような顔をしていたんだろう。
「………あァァァァァァ!!」
カズトの胸ぐらを掴み、無理やり立ち上がらせると、反対側の人差し指と中指で奴の目玉を潰す。
まるで豆腐に指を突っ込むかのような感覚。
透明な体液と血液が差し込んだ二本の指から溢れだし簡単に奴の両目を潰すことができた。
これまでとは比べ物にならない程に叫び、暴れるカズト。
さて………次はどうしてやろうか。
そんなことを考えながら再びソニックアローを構えた時だった。
「「「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」
体を引きずりながらも、外の方で逃げていった3人の断末魔が聞こえてきた。
その直後、外が青白い光に照らされた。
「……………なんだ………?」
これは普通の人間が出来るようなことではない。
これは……俺と同じようにライダーに変身できるものか、またはアンゲロスか………その二択だ。
間違いなく戦闘になる。
俺は警戒し、構える。
「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「………!?」
突如カズトの身体中から炎が吹き出し、思わず掴んでいたカズトの体を離してしまう。
その炎は奴の体をあっという間に飲み込むと、その体を塵も残さすに焼き尽くしたのだ。
残ったのは奴の体の形に焼け焦げた床のみ。
「……………全く、嫌になるよね。人間ってやつは」
背後から声が聞こえてきた。
先程まで一緒にいたあの子の声。
新しい友達。
またねって………約束をかわしたばかりの友達。
俺は恐る恐る振り返る。
「…………君もそう思うだろ、道紀くん?」
複眼越しの俺の目に飛び込んできたのは、
黒い和服。
白い髪。
左右で色の違う瞳。
でも、その表情はあの時約束をかわした“友達”とは思えない。
別人とすら思えてしまうほどに冷たいものであった。
「……………ジル」
────ジル・ロックディール。
蒼き炎を操り、その中心に佇む姿には初めて出会った時の儚さはなく、むしろその蒼き炎で有無も言わず全てを焼き尽くす力強さを、そして何を考えているか分からないその掴み所のない不気味さを感じる。
コイツは普通じゃないというのは出会った時から分かっていたつもりだ。
でもそれは特殊な境遇から来るものだと無理やり納得しようとした自分がいた。
だが………コイツは明らかに“人間じゃない”。
自分が自分でどんな顔をしていたかは分からない。
でも仮面の下では自分でも驚くくらいに間抜けな顔をしていたんだろう。
自分でも驚くくらいに動揺したような顔をしていたんだろう。