Chapter.3:ゆりかちゃん
「さっ、戻るよボクちゃん」
「ボクちゃん言うな!」
拗ねるジルを連れて俺たちは真由先輩と優里香ちゃんの待つ部屋へと戻る。
「遅いよー!だから私たちが着替えさせてあげるって言ったのに!」
「「いえ、結構です」」
異口同音とはこの事をいうのだろうか。
俺とジルの声が完全にひとつとなった。
まぁ、ジルはともかく俺にはあかりんがいるし。
「さて、みっちゃんとボクちゃんのファッションショーの次は………DVD観よっか!」
「なんでボクちゃんってあだ名が定着してるのさ!」
「もちろん観るのはジオウの夏映画の『Over Quartzer』!」
「年の瀬にみんなで平成キメるんですね!流石です真由さん!」
「まさかの無視!?」
真由先輩と優里香ちゃんには流石のジルもタジタジと言ったご様子。
しかし、その映画観るんならやっぱりあかりんも呼べたらよかったと思う。
あかりんに連れられて何回も観に行ったし。
ぶっちゃけ暇さえあれば連れていかれたレベルだ。
しかし、俺はテレビの方は詳しくはないものの、ガンバライジング社の手掛ける『テレビの中の仮面ライダーたち』が実際に存在する『リベルの世界』に行ってきたから、それなりには平成ライダーというものは分かる。
実際に瞬間瞬間を必死に生きてきた仮面ライダーたちに想いを託され、その想いを次の誰かに託すために走り続ける。
俺に想いを託してくれた“あの人たち”は元気だろうか?
孤独に押し潰されそうな俺を抱き締めてくれたあのお姉さんは元気だろうか?
俺は………あの人たちの想いを受け取るにふさわしい人間だったろうか?
映画など所詮は創作物“エンターテイメント”。
だが俺にとってはこの映画はリベルの世界での出来事やこれからの在り方を考えさせてくれた映画だった。
…………だから、この映画を観ることを『平成キメる』という表現を用いるのが意外すぎた訳で。
ただ…………。
「へ い せ い」
「「「ボクちゃんが平成に毒されたーーーーーーーーーーーーー!!!」」」
………一般の人の認識はこんなものなのかもしれない。
「ボクちゃん言うな!」
拗ねるジルを連れて俺たちは真由先輩と優里香ちゃんの待つ部屋へと戻る。
「遅いよー!だから私たちが着替えさせてあげるって言ったのに!」
「「いえ、結構です」」
異口同音とはこの事をいうのだろうか。
俺とジルの声が完全にひとつとなった。
まぁ、ジルはともかく俺にはあかりんがいるし。
「さて、みっちゃんとボクちゃんのファッションショーの次は………DVD観よっか!」
「なんでボクちゃんってあだ名が定着してるのさ!」
「もちろん観るのはジオウの夏映画の『Over Quartzer』!」
「年の瀬にみんなで平成キメるんですね!流石です真由さん!」
「まさかの無視!?」
真由先輩と優里香ちゃんには流石のジルもタジタジと言ったご様子。
しかし、その映画観るんならやっぱりあかりんも呼べたらよかったと思う。
あかりんに連れられて何回も観に行ったし。
ぶっちゃけ暇さえあれば連れていかれたレベルだ。
しかし、俺はテレビの方は詳しくはないものの、ガンバライジング社の手掛ける『テレビの中の仮面ライダーたち』が実際に存在する『リベルの世界』に行ってきたから、それなりには平成ライダーというものは分かる。
実際に瞬間瞬間を必死に生きてきた仮面ライダーたちに想いを託され、その想いを次の誰かに託すために走り続ける。
俺に想いを託してくれた“あの人たち”は元気だろうか?
孤独に押し潰されそうな俺を抱き締めてくれたあのお姉さんは元気だろうか?
俺は………あの人たちの想いを受け取るにふさわしい人間だったろうか?
映画など所詮は創作物“エンターテイメント”。
だが俺にとってはこの映画はリベルの世界での出来事やこれからの在り方を考えさせてくれた映画だった。
…………だから、この映画を観ることを『平成キメる』という表現を用いるのが意外すぎた訳で。
ただ…………。
「へ い せ い」
「「「ボクちゃんが平成に毒されたーーーーーーーーーーーーー!!!」」」
………一般の人の認識はこんなものなのかもしれない。