Chapter.3:ゆりかちゃん

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「………君も酷いことするね、道紀くん」


「それはお互い様でしょ」


あれからふたりして赤面モノの恥ずかしい写真を女性陣に撮られ続け、お互いに疲弊した。

中には“ちょっと過激”なモノまで………思い出すだけでも顔が熱くなる。



「………」


着替えを済ませて、ふとジルの方を見るとジルがボーッとした顔で俺をじっと見つめる。

なんだろう、すごく視線が気になる。



「……どうしたの?」


「いや……君、体型も女の子っぽいよなーって」


なにこれ?セクハラ?

なんかジルの視線がいやらしいというか…………


体型がはっきり出る服を選んでしまったことを後悔してしまう。



「………なんで胸隠してるの?」


「いっ、いやこれは………!」


体型が女の子っぽいなんて言うから胸を隠してしまったじゃないか。

これじゃ自分で自分の傷を深くしてるみたいじゃん!!



「ふふーん………道紀くん。もしかしてさっきのこと思い出しちゃった?」


ジルは挑発するかのようにニヤッと笑うと顔をぐっと近づけてくる。

彼のようなタイプを小悪魔系というのだろうか?俺は知らないけど。



「いやいやいや………俺彼女いるし」


「えぇっ!?うっそだー!!」


「“うっそだー”って……酷いなぁ」


うぅ………ジルの率直なリアクションにちょっと傷ついたぞ………。



「ぼっ、僕はカノジョはいないけどさ、可愛い妹はいるよ!」


「そうなんだ……」


何故か自慢するかのようにジルは声を張る。


あぁ、羨ましいんだ………



「………真由先輩でも口説いてみたら?」


「なんでそういう話になるんだよ!?」


思い切って俺はジルにある提案をする。

それは真由先輩を口説くこと。


厄介なお兄さんが真由先輩にはいるが………まぁ、なんとかなるでしょ。




「羨ましいんでしょ?
女の子とエッチしたいんでしょ?」


「うっ、うるさいうるさいうるさーい!」


からかうように笑みを浮かべると、ジルは顔を真っ赤にする。



あぁ………この子、意外とお子ちゃまなんだ。


先ほどのアレの仕返しのつもりだったけど………



ふふっ………ちょっと楽しいかも。
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