Chapter.3:ゆりかちゃん
「「おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」
「……………///」
女性陣の歓声が部屋中に響き渡る。
流石に近所迷惑にならないかと心配になったし、アンゲロスの騒動が未だに続いている以上、姫矢の街中の空気がそういうパーティームードだとか楽しいことだとかを拒絶しているようにも思える。
だからうまくは言えないが、あまり騒ぐと『よくない』感じがしたのだ。
だが、女性陣たちはそんなことなどお構い無しで………
「みっ、道紀さんかわいいです!!もっと太もも見たいです!!スカートをもう少し上げて………!」
感性がおじさんだよ、優里香ちゃん。
優里香ちゃんはよだれを垂らしながら俺を見る。
見るからにただのヘンタイ。
しかも鼻血まで垂らしているからワケが悪い。
「と、とりあえずよだれと鼻血をどうにかしよっか……」
「あぁっ、私としたことが……鼻血 と涎 が駄々漏れに………!」
………なんでだろう、なんで俺のまわりにはこういう性的欲望に従順な人しか集まらないのだろう?
一方真由先輩も…………
「ぐへへ………お嬢ちゃん。ワシにサービスをだねぇ………」
………なんか口調変わってた。
俺の太ももをしきりに撫でては、荒い息づかいで俺にささやく。
暴走することは多々あれど、真由先輩は常識人だと思っていた。
しかしあの兄がいてこの妹がいる……ということか。
しかし………なにこの地獄?
「こんにちは~…………え?」
数回のノックのうち、部屋のドアが開く。
ドアの向こうにいたのは黒い和服に身を包んだ小柄な少年…………。
そう、ジルだ。
…………って!!
「…………え、えええええ?どゆこと………ま、真由先輩!」
仲良くなったばかりのジルには最も見られたくない姿。
他人のふりをする前に、思わずおっさん………いや真由先輩に訪ねる。
確かに優里香ちゃんに紹介するとは言ったし、呼んだのは俺。
しかし、なんでこのタイミング?
「ウェヘヘヘヘ…………」
愛も欲望も駄々漏れというかせき止めることすら考えていないような顔ですべてを察した。
嗚呼、なるほど。
真由先輩も優里香ちゃんとグルだったか。
………って!こいつらぁぁ…………!!
「えっ…………あ、あのっ…………」
とにかく俺が女装していると悟られてはいけない!
俺は女の子のような高い声を出しては、他人のふりをする。
そう、俺は松本道紀などではない………ミチコちゃんだ!
ミチコちゃんで全てをやり過ごすんだ俺!
真由先輩と優里香ちゃんは笑いを必死に堪えているが、そんなことはもはやどーでもいい!
「………へぇ、こんな可愛い子も来てるんだ…………」
ジルは俺の隣に座ると、俺の右手をとり………
ちゅっ
「へっ…………!?///」
俺の手の甲にキスをしたのだ。
これには思わず顔が熱くなってしまう。
きっと今顔すごく赤いと思う。
「お近づきのしるしです……」
「あっ………えっ………その………」
次にジルは俺の頬に手を触れては顔を近づけていく。
だから………なにこの地獄?
たしかにジルはこの世離れした美貌の持ち主さ。
でも、同じ男として一線は超えたくはないよ?
だって俺、そういう趣味ないんだもん。
「「おぉ………おぉぉぉぉぉ…………!」」
女性陣は俺たちの姿にあつーい視線を送っている。
どうやら興味津々なようだ。
だが、その間にもジルの顔が迫る。
ジルは本気で俺にキスをするつもりなのか!?
「まっ………待ってぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
俺の悲鳴にも似た叫びが部屋中にこだました。
「……………///」
女性陣の歓声が部屋中に響き渡る。
流石に近所迷惑にならないかと心配になったし、アンゲロスの騒動が未だに続いている以上、姫矢の街中の空気がそういうパーティームードだとか楽しいことだとかを拒絶しているようにも思える。
だからうまくは言えないが、あまり騒ぐと『よくない』感じがしたのだ。
だが、女性陣たちはそんなことなどお構い無しで………
「みっ、道紀さんかわいいです!!もっと太もも見たいです!!スカートをもう少し上げて………!」
感性がおじさんだよ、優里香ちゃん。
優里香ちゃんはよだれを垂らしながら俺を見る。
見るからにただのヘンタイ。
しかも鼻血まで垂らしているからワケが悪い。
「と、とりあえずよだれと鼻血をどうにかしよっか……」
「あぁっ、私としたことが……
………なんでだろう、なんで俺のまわりにはこういう性的欲望に従順な人しか集まらないのだろう?
一方真由先輩も…………
「ぐへへ………お嬢ちゃん。ワシにサービスをだねぇ………」
………なんか口調変わってた。
俺の太ももをしきりに撫でては、荒い息づかいで俺にささやく。
暴走することは多々あれど、真由先輩は常識人だと思っていた。
しかしあの兄がいてこの妹がいる……ということか。
しかし………なにこの地獄?
「こんにちは~…………え?」
数回のノックのうち、部屋のドアが開く。
ドアの向こうにいたのは黒い和服に身を包んだ小柄な少年…………。
そう、ジルだ。
…………って!!
「…………え、えええええ?どゆこと………ま、真由先輩!」
仲良くなったばかりのジルには最も見られたくない姿。
他人のふりをする前に、思わずおっさん………いや真由先輩に訪ねる。
確かに優里香ちゃんに紹介するとは言ったし、呼んだのは俺。
しかし、なんでこのタイミング?
「ウェヘヘヘヘ…………」
愛も欲望も駄々漏れというかせき止めることすら考えていないような顔ですべてを察した。
嗚呼、なるほど。
真由先輩も優里香ちゃんとグルだったか。
………って!こいつらぁぁ…………!!
「えっ…………あ、あのっ…………」
とにかく俺が女装していると悟られてはいけない!
俺は女の子のような高い声を出しては、他人のふりをする。
そう、俺は松本道紀などではない………ミチコちゃんだ!
ミチコちゃんで全てをやり過ごすんだ俺!
真由先輩と優里香ちゃんは笑いを必死に堪えているが、そんなことはもはやどーでもいい!
「………へぇ、こんな可愛い子も来てるんだ…………」
ジルは俺の隣に座ると、俺の右手をとり………
ちゅっ
「へっ…………!?///」
俺の手の甲にキスをしたのだ。
これには思わず顔が熱くなってしまう。
きっと今顔すごく赤いと思う。
「お近づきのしるしです……」
「あっ………えっ………その………」
次にジルは俺の頬に手を触れては顔を近づけていく。
だから………なにこの地獄?
たしかにジルはこの世離れした美貌の持ち主さ。
でも、同じ男として一線は超えたくはないよ?
だって俺、そういう趣味ないんだもん。
「「おぉ………おぉぉぉぉぉ…………!」」
女性陣は俺たちの姿にあつーい視線を送っている。
どうやら興味津々なようだ。
だが、その間にもジルの顔が迫る。
ジルは本気で俺にキスをするつもりなのか!?
「まっ………待ってぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
俺の悲鳴にも似た叫びが部屋中にこだました。