Chapter.2:あかりん
────
「…………これで終わりだ」
《READY GO!BLACK HOLE FINISH!………CIAO!》
「永遠にチャオ……って奴だ……!」
───勝負はあまりにも呆気なく終わった。
あの女が自ら変身する“怪物”ならともかくこんな心もない人形など敵ではない。
あの女が逃げるための時間稼ぎに召喚したものだから仕方ないが。
「「「「───────!!!!」」」」
奴らの頭上に現れるブラックホール。
それは周囲のものを巻き込みながら、目の前の敵を飲み込んでゆく。
そして敵を全て飲み込むと、ブラックホールも消滅する。
………あぁ、やっぱり俺はこの姿が嫌いだ。
こんな風に壊すことしかできないことを嫌でも実感させられてしまう。
「………終わった、か……………」
俺はジュエルを取り外し、変身を解く。
これで二度目だ。
あのバイオレンスリザードといい、今回のカウンターカッシスといい、異なる2体の怪物を融合させ、怪物を超えた怪物となっていた。
しかも、その合体元はアンゲロスではない。
この世界に存在していないものたちだ。
今は怪人だけだが………もしこれが仮面ライダー同士を融合させ、仮面ライダーを超えた存在が生まれたら………俺では対処出来なくなる。
そして…………
「……この力だけは守らなきゃ…………!」
……エボルのジュエルを見つめる。
エボルはただでさえ強力なライダーだ。
今は俺の手元にあるが、今のような力を使う敵に渡す訳にはいかない。
もう俺には仲間と呼べる人はいない…………。
仮面ライダーはもう俺しかいない。
だから…………俺が……………!!
「あ、あれ…………?」
言ったそばから体に力が入らない。
恐らく戦闘のダメージが
俺の体は地面に倒れ伏し…………
「みっちゃん!!」
「道紀さんっ!!」
誰かの声が聞こえる。二人の女の子の声。
ひとりはその小さな体で、倒れようとする俺の体を支えてくれた。
その女の子はジルと一緒にいたはずの真由先輩。
そして、もうひとりは……………
「え、優里香ちゃん!?」
「お久しぶりです道紀さんっ!」
真由先輩より小柄のショートカットが似合う少女。
俺を『憧れの存在』だと言ってくれた少女。
“沖田 優里香”。
大事な…………俺たちの“友達”だ。
「…………これで終わりだ」
《READY GO!BLACK HOLE FINISH!………CIAO!》
「永遠にチャオ……って奴だ……!」
───勝負はあまりにも呆気なく終わった。
あの女が自ら変身する“怪物”ならともかくこんな心もない人形など敵ではない。
あの女が逃げるための時間稼ぎに召喚したものだから仕方ないが。
「「「「───────!!!!」」」」
奴らの頭上に現れるブラックホール。
それは周囲のものを巻き込みながら、目の前の敵を飲み込んでゆく。
そして敵を全て飲み込むと、ブラックホールも消滅する。
………あぁ、やっぱり俺はこの姿が嫌いだ。
こんな風に壊すことしかできないことを嫌でも実感させられてしまう。
「………終わった、か……………」
俺はジュエルを取り外し、変身を解く。
これで二度目だ。
あのバイオレンスリザードといい、今回のカウンターカッシスといい、異なる2体の怪物を融合させ、怪物を超えた怪物となっていた。
しかも、その合体元はアンゲロスではない。
この世界に存在していないものたちだ。
今は怪人だけだが………もしこれが仮面ライダー同士を融合させ、仮面ライダーを超えた存在が生まれたら………俺では対処出来なくなる。
そして…………
「……この力だけは守らなきゃ…………!」
……エボルのジュエルを見つめる。
エボルはただでさえ強力なライダーだ。
今は俺の手元にあるが、今のような力を使う敵に渡す訳にはいかない。
もう俺には仲間と呼べる人はいない…………。
仮面ライダーはもう俺しかいない。
だから…………俺が……………!!
「あ、あれ…………?」
言ったそばから体に力が入らない。
恐らく戦闘のダメージが
俺の体は地面に倒れ伏し…………
「みっちゃん!!」
「道紀さんっ!!」
誰かの声が聞こえる。二人の女の子の声。
ひとりはその小さな体で、倒れようとする俺の体を支えてくれた。
その女の子はジルと一緒にいたはずの真由先輩。
そして、もうひとりは……………
「え、優里香ちゃん!?」
「お久しぶりです道紀さんっ!」
真由先輩より小柄のショートカットが似合う少女。
俺を『憧れの存在』だと言ってくれた少女。
“沖田 優里香”。
大事な…………俺たちの“友達”だ。