Chapter.2:あかりん

「それは!?」



驚きの声を上げるカウンターカッシス。


いいリアクションどーも。
だが、驚くのも無理はない。




元々この世界にはなかったものなのだ。






「まさかこのドライバーをこっちで使う日が来ようとは………。
あまり使いたくはなかったんだけども」



そう言ってひとつの宝珠………ライダージュエルを取り出す。


ジュエルの中央にはプライムとはまた別のライダーの姿が描かれていた。



俺があちらの世界で最も多用したジュエルだ。






「させないわよ!」



地面を勢いよく蹴り迫り来るカウンターカッシス。





───だが、もう遅い。






《SET UP!》



「…………アマゾン」




《チェーンジッ!仮面ライダー!アマゾンアルファ!!》




《alpha……!》






ジュエルをジュエルドライバーに嵌めた途端、俺の体は爆発と共に赤い炎に包まれる。



炎と共に放たれた波動がカウンターカッシスを吹き飛ばす。






そして炎が収まるころに現れたのは………




返り血でも浴びたかのような赤い体。

ピラニアを模した頭部。

全身の緑のスカーパターン。

四肢と背中から伸びる鋭いヒレ。


そしてエメラルドグリーンに輝く瞳。






その姿はまさに“野生”を体現したかのよう。




『仮面ライダーアマゾンアルファ』。



本来ならこの世界に存在しないはずの『全てを狩り殺す紅き獣』が、この世界に降臨した瞬間だ。
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