Chapter.2:あかりん

「考えてる時間なんてないわよ!」



「うわっ!」



カウンターカッシスは距離を詰めると刀を振るう。



咄嗟にビームクローで受け止めるも、その威力は先ほどよりも上がっており、俺の体は紙屑のように宙を舞う。




2回バウンドした後、地面を転がる俺。





「っ!!」



しかしすぐさま立ち上がりビームマフラーを触手のように操り攻撃に転じるものの、カウンターカッシスはすぐさま距離を詰め刀を振るう。


またもや俺は防ぐ術すらなく切り裂かれる。




「くっそ………俺じゃ力不足なのか………!?」



ダメージコントロールが実施されリアルタイムで被害状況が更新される。



損傷箇所を示すモニターが真っ赤に染まっているのが分かる。





………このままじゃやられてしまう。





「もう終わりね………坊や」



そう言って刀身を撫でながらこちらに歩み寄ってくるカウンターカッシス。


誰もが思うだろう、もう俺に勝ち目はないと。



ここで俺は死ぬのだと。





「…………だ」


「………ん?」


「………まだだ」



今までの俺ならきっと諦めてた。


辛い困難に立ち向かおうとすらせず死を選んでたはずだ。



でも、失ったものも多かったけど、今では仲間ができて、友達が出来て、そしてあかりんというかけがえのない存在にも出会えた。





だから俺は死なない。まだ死ねない!





俺は帰るんだ……あの場所へ!







「………俺にはまだこれがある!」



プライムレイザーを引き剥がし、新たなドライバー、“ジュエルドライバー”を装着する。

かつて共に戦った呼道勇騎とその仲間たちが仮面ライダーとして闘う『リベルの世界』で手に入れたものだ。

半ば賭けのようなところもあるが、現状を打破するにはこのドライバーを使うしかない。



さぁ………ここからはマシマシで過激にいこうか!
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