Chapter.2:あかりん

右手の刀を撫でるような仕草をすれば、合体怪人………カウンターカッシスは地面を蹴り駆け出す。




「は、速い………!」



瞬きする間もなく縮まる距離。


咄嗟に防御体勢をとるが間に合わない!





「うわっ!………っ!!」



袈裟懸けに切り裂かれると大きく仰け反る。


しかし、体勢を立て直すとすぐさまビームクローで切り掛かる。



カウンターカッシスはビームクローを右手の刀で受け止め、鍔迫り合いにもつれ込む。





「いい反応ね………でもこれはどうかしら?」



カウンターカッシスの刀身が光る。


するとビームクローを形成するリヒトシュトロームが吸収されていき………





「なっ……!?」



何をするつもりかは分からない。だが何かを企んでいるのは間違いない。


慌てて飛び退くも、奴の刀身にはリヒトシュトロームが纏われている。





「プライム返し………!」



カウンターカッシスは一気に距離を詰めると、リヒトシュトロームを纏った刀身を振り下ろす。





「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」



胴体の装甲を切り裂かれ、火花が飛び散ると同時に吹っ飛ばされる。


切り裂かれた箇所を見てみれば装甲板が大きく抉れており、その威力の大きさを物語っている。





「や、ヤバい……!このままじゃ………」



バイザー内ではダメージコントロールが実施され、リアルタイムで被害状況が表示される。


損傷率は50パーセント超え……って、またかい!

クソッ、この間のバイオレンスリザードといい、こいつといいなんて攻撃力だ。





俺は立ち上がり相手の出方を伺いつつ、どうするべきかと思案するのであった。
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